妻は、くノ一(1)<全8回>「織姫と彦星」

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妻には 明かしてはならぬもう一つの顔がある事を松平定信が 倹約を推し進めた寛政の改革が 失敗に終わるとそれまで 息を詰めていた庶民の活力がみなぎり江戸では 芸術や学問に限らず自由闊達な気風に満ちていた。 このころになるとロシア イギリスの船が 頻繁に現れて通商を求めたが幕府は ことごとく拒絶していたこれから 約30年後の事である♪~肥前平戸藩御用 西海屋が江戸に出している店であるなに。 しかし その雙星彦馬は気が付いているのかな?そうして 用がなくなったら痕跡も残さずに 消えるだけだ。

幕府が 特に警戒していたのは西国の諸大名でひそかに その動向の探索を担っていたのが将軍直属のお庭番であった。 日比谷御門外にある御用屋敷には老中支配の伊賀組などとは別にこの夏 女を平戸の御船手方の藩士の妻として送り込みましたがひと月で 引き揚げさせました。 川村 長崎からは 何か?知らせによればシーボルトなる者長崎にて我が国の者どもと交わり大名 諸大名家の若手 蘭学者の信奉を得ている様子にて。 見せしめですか?例えば 平戸の元藩主 松浦静山。

月が見えた正確な時刻が分かれば捕らえられていた部屋の場所つまり 東西南北のどっちを向いていたかそれが割り出せるんだがな。 よし! 分かった!各町の番屋に聞く!5日前の夜四ツ過ぎに火事があったのは ここ。 5日前の夜四ツの満月はこの東の方角にありました。 よくやった!この男はおゆうちゃんの父親の弟だ!立花屋の弟は金が無くなるたんびに立花屋に金をせびっていたらしいんだがこの前 断られたのを恨んでおゆうちゃんを。 元御船手方書物天文係雙星彦馬にございます。