♪~「こちらは おととい 港区内のホテルの一室で殺害された大林隆之氏の経営するIT関連会社ワールドテクノカンパニーです。 大林氏殺害についてはその強引な経営手法による仕事上のトラブルがあったのではないかと言われていますが一方で 事件当日 同ホテルに事件に 何らかの関係があるのではないかと見られています。 貴子が そんな事件に巻き込まれてる事をうちは あの~発行部数 3,000部のお荷物雑誌だからね。
えっ?何か 20年前にタイムスリップしたみたい。 美弥 全然 しゃべんないんだもん。 でも 美弥の小説は特に 初期のころの作品はすばらしいと思う。 「アヴィニョンの橋の下で」とか「オイディプスの森の中」の短編の「カプグラ症候群」とか。 そこを突き詰めれば 美弥はもっともっと すごい作家になる。 でも もう 美弥に仕事を頼む事もできないかも。 あの… 貴子の容体は?詳しい検査をしてみないと分からないんですが特に大きな病気という事ではなく何か 精神的なショックを受けて倒れたのではないかと。
やってない!貴子 大丈夫。 話しながら あのころの貴子の屈託のない笑顔を思い出していた。 そう信じていたあのころの貴子を岩井修二って言うんだけど美弥 知らない?もしかしたら 榎とつながってる可能性がある。 貴子だって自分から出頭しちゃえば犯人にされちゃうに決まってる。 私にも よく分かんない!だけど… だけどハギコーだったら できるよね?貴子の他に真犯人は いるのかどうか。