多くの人を死に追いやった被爆直後の…10年後に猛威を振るった…1970年ごろから増えていった…被爆者の命を救うため広島 長崎の医師たちは絶え間なく研究を続けてきました。 広島 長崎で 人類は初めて長年被爆者の治療に当たってきた…4か月前の検査で白血球の異常が見つかりました。 被爆者を 次々と襲い始めた第2の白血病 MDS。 朝長さんが 被爆者にMDSが増え始めていると気付いたのは十数年前。 被爆者の発症率を計算したところ10万人中 15.9人に上りました。
被爆から10年が過ぎた頃広島と長崎の医師たちが当時 鎌田さんが見ていた染色体の顕微鏡写真です。 鎌田さんは 被爆者の染色体を見続ける中で白血病の特徴をつかんでいきました。 そして白血病の被爆者の染色体にある 共通した傷がある事を初めて発見したのです。 23種類の染色体のうち白血病の患者では9番と22番の染色体に決まって 異常が起きていました。 原爆の放射線によって染色体の一部が切断されその結果 10年ほどたって血液細胞が がん化し白血病が発症するのです。
白血病の研究などで培われた染色体分析の技術が応用されています。 染色体分析の最新技術で克服しようという研究が始まっています。 最近の研究で アポトーシスは染色体の傷が原因で起きる事が染色体自身が 修復を諦め自らを破壊してしまうのです。 中島さんは 急性障害で亡くなった被爆者の解剖標本を使って被爆者の臓器の組織に特殊な試薬を加えて染色体を詳しく観察します。 最近 確立された遺伝子を解読する技術を使ってその結果多くのMDSの患者に共通してある遺伝子が放射線で傷つけられ異常を起こしている事が分かりました。