NHKスペシャル「知られざる脱出劇~北朝鮮・引き揚げの真実〜」

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ばあちゃ~ん!終戦直後 今の北朝鮮にあたる朝鮮半島北部で肉親を亡くした人たちです。 浮かび上がったのは日本人の扱いを巡って時には対立し 時には手を握る戦勝国ソビエトとアメリカの駆け引きでした。 ここから 150人もの日本人が集団で挑んだ昭和21年 北朝鮮にあったソビエト軍の収容所で今村さんたち遺族は 70年近く肉親の遺骨に 手を合わせる事すらできませんでした。 北朝鮮が 日本人遺族を受け入れる姿勢に転じたのは去年キム・ジョンウン第1書記が権力を世襲した直後の事でした。

チョンさんはソビエト軍の機密文書から日本人に関する記録を初めて見つけました。 調査の結果ソビエトは かなり早くから日本人の状況悪化を把握していた事が初めて確認されました。 終戦の翌年1月ソビエトとアメリカが 北朝鮮の日本人の引き揚げについて踏み込んだ話し合いをしていたのです。 ソビエトは 北朝鮮に軍政を敷いたにもかかわらず日本人の引き揚げの費用を アメリカに押しつけようとしていました。

これを巡って 妥協に至らずこの会議が開かれていた頃ソビエト軍の下で活動してきたキム・イルソンが北朝鮮臨時人民委員会の委員長に就任しました。 昭和21年4月ソビエト外務省は ソビエト海軍に対し日本人引き揚げに必要な船を試算させています。 「日本人難民の 38度線通過への対応が是正されねばならない」。 38度線をもっと しっかり封鎖して日本人を押しとどめるようソビエト軍に求めたのです。 この要求が 38度線の自力突破を目指す日本人を苦しめる結果を招きます。