原発事故によって町ごと避難を強いられた福島県浪江町。 福島第一原発事故でもヨウ素131が放出されました。 一方 ヨウ素については国は 事故直後の3月23日放射能拡散予測システムつまり SPEEDIによる被ばく量の分布を公表しました。 福島県の中で 早くからヨウ素による初期被ばくに震災発生 翌日浪江町は 原発事故の悪化を受け住民を 原発から20km以上離れた津島地区に避難させました。 津島地区には地元の住民と避難者を合わせ当時 ヨウ素の汚染について国や東京電力から浪江町への情報提供は何も ありませんでした。
これによって 浪江町など福島第一原発の北西方面その結果 国は 甲状腺への影響が懸念される子どもはいなかったと発表しました。 床次さんたちは 甲状腺の測定にガンマ線スペクトロサーベイメータという測定器を使いました。 この測定器は 国の検査で使われたものとは異なり放射性物質の種類ごとに発せられるエネルギーを測定できます。 そのため 浪江町の住民が甲状腺に取り込んだヨウ素131の量を特定する事ができたのです。 体内に取り込まれたヨウ素は甲状腺に集中するため最も高かったのは 33ミリシーベルト。
いわき市は 事故が起きた当初原発から距離が離れていたため安全な地域と見なされ原発の近くから 5,000人以上の避難者が来ていました。 渡辺さんは 事故直後市内で 急激に空気中の放射線量が上昇した事をはっきり覚えていました。 先月になって国の原子力規制委員会は「ヨウ素被ばくの可能性がある地域は福島県だけに とどまらない」と初めて言及しました。 もう一人が元理化学研究所 研究員で環境放射線測定の第一人者…ヨウ素が どんな方向に拡散したのか 再現したところ分かった事がありました。
この発見にシミュレーションチームの科学者たちが駆けつけました。 シミュレーションチームは福島県で原発周辺の5か所に加え更に もう一か所。 シミュレーションチームは このデータを原子炉で起きた出来事と照らし合わせ放出されたヨウ素の総量を割り出す事にしました。 ヨウ素は セシウムよりも気化する温度 沸点が低いため早く放出されると田辺さんは言います。 例えば 3月14日の午後6時東京電力の資料によると2号機で燃料棒の温度が上昇。 これは チェルノブイリ原発事故で放出された ヨウ素131のおよそに あたります。
放射線安全管理学が専門の佐藤 斉さんは甲状腺の被ばく量である甲状腺等価線量を試算しました。 チームでは原発の南側地域を 例にとって甲状腺等価線量を推計し分布図にしました。 浪江町では 将来にわたり住民の不安に向き合うため健康手帳を作りました。 浪江町では 事故発生直後の行動記録や検査の結果などを手帳に書き込み 万が一の際には補償を求める根拠にしようと考えています。 履歴書であり それから自分が生きていくための糧が去年の11月 床次さんのもとに浪江町から 新たな相談が持ち掛けられました。