ここは出雲大社の門前町。 待った 待った！待った 待った 待った…！お客さんハッハッハッハッ！これは人のうわさでね大きな声じゃ言えないんですけどねこちらの おゆき旅館。 お嬢さん こっちの旅館に泊まっておくんなせえ。 何 言ってんのよ！そっちだってある事ない事うちの旅館の悪口言ったじゃないか。 あの 旅のお方 今夜 こちらにお泊まりでらっしゃいますか？良かったら どうぞおゆき旅館の方にお泊まり下さいませ。
じぇじぇじぇじぇ！それはお嬢様…いやいやおゆきちゃんどういう事でしょうか？だってさ私は ここの一人娘でしょう。 親が大事に大事に育てた美人の一人娘。 一人残された四朗兵衛さんは意地になって ほいで 目の前にこの旅館を建てて仕返ししようって思ったんじゃないか。 清太郎さんやっぱり 早く逃げましょう。 もう 清太郎～ああ〜ん 清太郎〜。 清太郎～ 清太郎〜 清太郎〜。 それって誰の事だい！決まってるだろ！お前のところの道楽息子ばか息子だ！あ～！ 清太郎の悪口を言うと…。
や～い や〜い 芝居上のばか息子に嫌われてやんの！アッハッハッハッ… さあさあ行こう。 次の日は俺は一本松の下で待ってたんだ！次の日は私は三本松よ！次の日は一本松だよ！三本松よ！それで３日も来ないからああ これはもうだまされたんだ振られたんだと思ってね私はそのまんま船に乗って旅に出ちまったんだよ。