織田信長誠に運の強い男。 して ご用向きは？播磨 小寺家に その人ありと噂された 黒田官兵衛殿と官兵衛殿のご存念をお聞きしたい。 織田信長が現れ天下の形勢は大きく変わりました。 官兵衛殿も お耳が早い。 されど 織田は天下統一のため西へ手を伸ばしてくる事は必定。 丹羽長秀様にあやかりたく勝手ながら 一字ずつ頂戴し羽柴秀吉と名乗りとう存じます！権六と五郎左からのう。 お前様！誠でござりますか？戯れ言で このような事を申すか！この羽柴秀吉 草履取りからとうとう 城持ち大名になったんじゃ！ ハハハハハ…。
しかと 挨拶をせよ！又兵衛でございます。 又兵衛じゃ。 織田についたら黒田家は 間違いなく滅びます。 光 あなたから 官兵衛殿にそれとなく言い含めるのです。 これは官兵衛殿。 まあ 乱暴な！打ち所が悪くて もしもの事があったら どうします！松寿丸様は 黒田家の大事な お跡継ぎなのですよ！又兵衛！官兵衛！近くの百姓がくれた。 織田か 毛利か。 実は 又兵衛は二親を亡くしたあと親戚をたらい回しにされていたようなのだ。 又兵衛…。
要は 織田か毛利どちらが強いかだ！それが分かれば苦労はせん。 兄上は 毛利についた方がよいとお考えですか？よいか 官兵衛。 官兵衛… 何を言いだすのだ！しばらく お聞き願いたい！官兵衛！しばらく！しばらく お聞き願いたい！まずは毛利について申し述べます。 毛利は確かに大国ではございますが先君 元就公の遺言に従い自国の領土を守るのみで天下を取る気概がございませぬ。