私立探偵 増沢磐二はある夜一人の酔っ払いを救った。 原田 保お気付きですか?あなたって人はねホント 全く どうかしてますよ!あなたのような人間になりたかった。 だが 増沢磐二は 保の無実を信じ独自の調査を進めている酔った上井戸の暴力がそれは ひどいらしいんです。 遠藤弁護士お見えになりました。 原田社長は 急用でね私が 代わりに 報告を聞く。 で どうだった?増沢磐二との面会は?どうもこうも…。 難物?「原田 保は やってない」の一点張りでしてね。
実は 増沢君。 よう 名探偵。 仕事も なんとか復帰したし羽丘のやつが ホクホクしてやがら。 事務所?中古車屋の一室を間借りしてましてそこで 寝泊まりしてます。 怪奇小説には 興味はないかい。 裸の女や 血も ドンパチも書かずに売れるとなればだがな 増沢君。 怪奇小説じゃない。 ジャンル的には 私小説。 あら 高村先生ったらお一人かしら?まあ ありがとうございます。 まあまあ 高村先生。 ああ~!高村先生 どうか…。 三流作家めが!あなた いい加減にして!俺をコケにしやがって!あっ… うっ…。
お前 この間亜以子にキスしてたじゃねえか。 高村先生は ふだんはいいお医者様なのですが妙な事を お聞きになるんですね。 この原田平蔵先生が街頭テレビを お始めになったんだ。 はい 増沢磐二事務所。 あっ 大丈夫ですか?先生 何があったんです!?分からんよ。 何だ?高村先生 来て下さったんですか。 明日にでも 病院に行って本気で治療に臨まない限り何百年たったって状況 改善しませんよ。