鹿児島県では住民60人以上にけがを負わせたサルが懸賞金付きで指名手配されました。 農作物を食い荒らしたり人を負傷させたりするなどの被害が全国各地で問題となっていることはこれまでもお伝えしてきました。 こうした状況の中で国はことし3月鳥獣保護法の改正案を国会に提出し野生のシカ、イノシシ、そして農業などに害を与えるサルの群れを、10年以内に捕獲や追い払いなどのさまざまな方法で半減させる方針を初めて打ち出しました。 境界線の変化は個体数の増加までもたらし農地の被害をさらに拡大させるというのです。
突き詰めれば、人間の生産活動とも関係あるんですけれども、かつてはサルの生息場所と、人間の生活域の中に、バッファーゾーンがあったんですね。 そういった地域から、地域の利用がなくなって、て、木々が生い茂って、サルだとか、ほかの野生動物の餌を大量に生産するような環境になったんです。 そこも野生動物、サルを含めた野生動物が利用するようになったんですけれども、そこまで下りてきたサル、あるいは野生動物に目についたのは、農作物と、人間が作ってる食べ物です。
それにしても、全国でシカが増えて、被害が拡大しているという状況なんですけれども、なぜここまで、シカが増えたんですか?一つは、ほかの野生動物と同じように、第2次大戦直後まで乱獲されていたということがあります。 そのために国が、メスジカの狩猟禁止、1950年代後半から70年代前半まで、木材への需要が高まったものですから、国が拡大造林政策というのを取りました。