NHKスペシャル「緊急報告 広島 同時多発土砂災害」

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この番組のまとめ

市内50か所以上で土石流や崖崩れが同時多発的に発生。 おととい土砂災害に見舞われた広島ではその後も雨が降り避難指示が出るなど緊張が続いています。 今回の土砂災害の特徴は同時多発的に土石流や崖崩れが発生したことです。 ご覧のように広島市の安佐北区と安佐南区に集中しています。 きょうも広島だけでなく九州や北日本など各地で激しい雨が降り土砂災害への警戒が必要となっています。 自宅が土砂崩れに巻き込まれながら九死に一生を得た原田義明さん83歳です。

多くの命を奪った土砂災害の恐ろしさを痛感します。 まず、池谷さん今回広島市内で、まさに同時多発的に発生した土砂災害ですけどもここまで被害が大きくなってしまった要因というのは何なんでしょうか。 今回のように事態が急変する災害はですね情報を待っていては身を守れないという現実があることですねわれわれ知っておかなければならないと思います。 1つは、こちら午前1時過ぎに出されています土砂災害警戒情報です。 この情報は土砂災害の危険性が高くなった市町村を対象に発表されます。

土砂災害警戒情報で自分の住む町の情報がこの情報が出たら早めに避難の呼びかけをしていく必要があると思います。 大雨警報、土砂災害警戒情報こういった従来の情報も危険性を伝えるうえでは非常に重要な情報です。 しかし、花こう岩だけではなくて最近の土砂災害、土石流災害を見ていただきますと例えば秋田県で起こったり伊豆大島で起こったりしていますよね。

こういうふだん起こらない現象が起こってるときはやはり土砂災害が発生する可能性があるという気持ちを持っていただいて安全なところに移動するという行動をとっていただきたいと思いますね。 雨の降り方が変わってきてますので今まで安全だからこれからも安全だという気持ちはぜひやめていただいて大きな雨が降ったらやはり、土砂災害に気をつけてみるという気持ちを持つことが非常に大切だと思いますね。 さて、今回の災害なんですがこれまで進められてきた土砂災害対策に大きな課題を突きつけました。

池谷さんは土砂災害防止法などの策定に関わったご経験もあるということですけども全国の状況ですね危険箇所が今ご覧いただいていますように52万か所あるのに対して警戒区域に指定されているのはそのうちの35万か所にとどまっていると。 ということは何を意味するかというと土砂災害防止法等のいわゆるソフト面を強化していかなければいけないということを意味するんですね。

最近、警戒区域の指定がなかなか進まないということで自治体の中には例えば、危険箇所について住民説明会を開いて、少しでも理解を深めてもらうといった工夫をして取り組んでいる自治体も出てきていますのでぜひ、そういう情報を自分の住んでいる地域の情報は知っておいてほしいというふうに池谷さん警戒区域に指定されていても今回、一部被害が出た地域もありましたけどそうした情報を知ったうえで具体的に命を守るためのまず、その考えを捨てたうえでその土地の歴史とか、災害の歴史とかこういうものを知っていただくのが非常に重要だと思います。