お前も チャンシルのように怖い先輩たちに 耳を引っ張られて連れていかれるぞ。 こんな すてきな詐欺師なら一度ぐらいチャンシルが心配だったなら…。 たった今 王様のお顔を拝見し間違いなく 分かりました。 お心に 誰が居座っていようとお心が 誰に向けられていようと遠からず 王様もその事実を認める事になりましょう。 そんな ご丁寧な言い方を?ああ… 気付かなかったがそうだったかな?尚膳様も 何やら王様に必要な方はこの私では ございません。
「承政院日記」が数冊 見あたりません。 今すぐ 義禁府に行き所属する官吏たちの身上書を持ってこい。 この件の捜査権が 刑曹から義禁府に移ったのは もしや王様の お取り計らいでしたか。 王様の動きが 怪しいですと?その事と これと何の関係があるのでしょう?我が子を持つと 安全を図ろうとするのが親心というもの。 なぜ 見つめるのですか?旦那様は 書物を読まれている時が一番すてき。 わが母上から?何て 書いてありましたか?「王女様は 変わらず お元気か」とありました。
ちょうど その日はこの上ない吉日となり王様と王妃様の相性も申し分なく よい日でございます。 当日の天気も また王様のお体が ご回復された今できるだけ早い お営みが肝要かと。 そちらは 王命が聞こえないのか!即刻 ここから去れ!王様が 営みを避けたのは一度や二度では ありません。 また その事ですか!王様は その娘を厄受けの巫女の存在をご存じなのです。 その巫女は 王様が眠られてから上がるはずでは?おかしな話でしょう。 雲剣と尚膳以外おそばに近寄らせない王様が存在を知ってからも その巫女をそばに置いている。
王様が どれほどいとおしい お気持ちを持って真心は きっと通じていたはずです。 同じ事を 何度繰り返し申せばよいのだ!体調がすぐれぬと言っておるだろう!お体が すぐれない事以外 本当に他の理由は ございませんか?ならば 余が嘘をついているとでも言うのか?王宮殿に 厄受けの巫女を上げてから 数日が たちました。 あまねく 民の模範であるべき王様が寝所に 巫女を引き入れているとなれば学士たちはどんな反応を示すでしょう。