2年10組 佐野雅志と申します。 泥棒だろ」。 「間」ですか?「どうりで 目つきがよくねえと思った泥棒だろ」って言うのと「どうりで目つきがよくねえと思った。 かくまってくれ!えっ?エレキギター持ったやつが来なかったか?い いえ…。 学校へのエレキギター持ち込みは禁止だと言ってるのに… 全く!何だ? ここは。 落語研究会です。 「女を好きになったらバイオリンの表現が深くなるんじゃないか?」って。 バイオリンの事だけに集中しろ。
どういう事だ?先生は 今年 初めてこの学校に来られたのでご存じないでしょうが…うちの学校の文化祭は普通と違ってるんです。 どう違うんだ?何で 模擬店が駄目なんだ?そういうのは しょせんお遊びなんで学業の場である学校にはふさわしくないというのが生活指導主任の木戸先生のお考えです。 だったら いっそ文化祭じゃなくて文化研究発表会とかにすりゃいいのにな。 佐野君 何か?ええっと…木戸先生は 要するに遊びが駄目で模擬店とかお化け屋敷って言っちゃうとよし! じゃあ 佐野お前が 木戸先生を説得してみろ。
佐野は… バイオリンの練習があるんだ。 バイオリン?ああ。 こいつ そもそもバイオリンのプロ目指すために長崎から東京に1人で出てきたんだ。 見えねえだろ? でもうめえんだよ こいつ バイオリン。 バイオリンやってるんだ?うん。 回想バイオリンやってるんだ?うん。 損かぶらないで おれらでも簡単に用意できるものって何だ?あっ そうだ!不要品を売るっていうのは?不要品か…。 ほら 不要品なんかいくらでもあるんだよ。
おふくろさんは?おふくろは… おれにお母ちゃん なして そげん 僕にバイオリンば 続けさせたかと?雅志君!あっ こんばんは。 ねえ 久しぶりにあなたのバイオリン聴かせてくれない?え… どういうところが?う~ん…口で言うのは難しいけど…優しいところかな。 自分を もうちょっと信用しろ!おれだって バイオリンの練習が一番大切な事ぐらい分かってる。 だから 文化祭の実行委員もちゃんと断ったんだ。 本当ですね?本当 本当!第一 文化祭の日は三村先生のレッスンの日だろ。