取り調べの録音・録画とともに捜査の新たな切り札として司法取引の制度が盛り込まれています。 そこで新たに導入されようとしているのがメールの傍受の拡大そして他人の罪を話す見返りに自分の罪を軽くしてもらう司法取引です。 ところが、この司法取引すでに導入されているアメリカでは重大なえん罪事件の原因の20%を占めると皮肉にも新たなえん罪を生む温床になりかねないという懸念。 脱税や談合など企業犯罪も対象となっている司法取引。 司法取引によって会社の上層部まで事件に巻き込まれるのではないかと懸念しているのです。
今夜のゲストは、元裁判官で、司法取引の制度にお詳しい、導入されようとしている司法取引、どのように見てらっしゃいますか?司法取引に限らず、共犯者の供述は、例えて言えば、ハイリスク・ハイリターンの供述で、うまく本当のことを引き出すことができれば、共犯者という限られた範囲でしか知られていない真実を引き出すことができますし、逆に、あいまいな、あるいは不自然な供述、まがいものの供述が紛れ込んでしまうこともあるわけです。
この司法取引で得られた供述の信用性を、どうやって確保していくのか、司法取引をいち早く導入しているのが、アメリカですけども、その課題にアメリカも直面しています。 カリフォルニア州では司法取引による不正やえん罪が相次いできました。 検察は取り引きの過程を記録して専門家は司法取引に関するすべての過程を記録しておくことが不可欠だと指摘します。