茨城県常総市の中心部です。 日本列島に深刻な爪痕を残した、今回の記録的な豪雨。 特に大きな被害となっているのがこちら、茨城県常総市です。 鬼怒川の堤防が決壊し、濁流が住宅街を襲い、多くの家が流されました。 ベランダから、鬼怒川の様子を確認していた、高校生の岩崎太河さん。 赤のグラフは、今回の雨による鬼怒川の水位の増加量を示しています。 常総市の上流にある、栃木県日光市の周辺で、9日の夜から川の水位が急激に上がっていました。 国土交通省と気象庁は、鬼怒川について、氾濫危険情報を発表。
松尾さんが注目したのは、鬼怒川と、その本流の利根川との合流地点の水位です。 黄色のグラフは、鬼怒川が流れ込む先、利根川の水位を上回り、その後も危険な状態が続いていました。 大雨の影響で、利根川の水位が上昇したため、そこに流れ込んでいた鬼怒川の水は、行き場を遮られてしまいました。 では、今、被災現場はどのような状況なのか、茨城県常総市から中継でお伝えします。
関根さんは、現場で、決壊した現場も、堤防もご覧になったということなんですけれども、例えば構造的な弱さですとか、何かお気付きになった点はありましたでしょうか?昨日、決壊地点、拝見させていただいて、残された堤防の断面もよく見てまいりました。
これが南北に延びる線状降水帯となって、関東や東北にかかり続け、長時間にわたる大雨となったのです。 台風が通過したあとも、栃木、茨城の上空に、丸1日にわたって雨を降らせた線状降水帯。 線状降水帯は、関東平野で少しずつ東へ移動していましたが、9日の夕方以降、ほとんど動かなくなりました。 その後、台風17号の勢力が衰えると、線状降水帯が、次第に東へ移動します。 今回のような大雨の被害が、全国各地で起きる可能性が高まるのではないかと、台風18号が発生する直前の海面水温です。
今回の場合は、台風だったということで、非常に広いエリアで風の大きな動きがあって、それがこの雲の発達につながったわけですけれども、裏返して言いますと、やっぱり台風の中心だけではなくって、やっぱり周辺の動きというのを、例えばレーダーなんかを見たときに、アウターバンド、あるいは線状降水帯みたいな雲が出てきたなということが、例えばテレビの気象情報とか、そういったもので強調されているということがあれば、ぜひそこは注目して、自分たちの所にかかるんではないかという目で見て警戒していただきたいなというふうに思います。
これ考えますとね、例えば今、堤防で防ぐということを考えても、堤防というのはおおむね、国が管理する河川であっても、100年確率といって、100年に1回、降るか降らないかの大雨に対して対処する、これを基本に整備目標を立てるわけなんですが、これもまだまだ全然追いついてないという状況で、堤防の整備はまだまだ必要だということなんだろうと思うんですね。
およそ4時間後の午前6時過ぎ、その若宮戸地区で、川があふれ始め、市の担当者は対応に追われます。 そのころ、若宮戸地区のおよそ5キロ下流の三坂町地区にも、危険が迫っていました。 稲葉さんは、若宮戸地区には避難指示が出ていたものの、自分の地区には何も出ていなかったことから、避難すべきかどうか悩んでいました。 上流の若宮戸地区の避難指示から、雨音の激しさで、防災行政無線の内容を、聞き取ることができなかったといいます。
どうしてこういう状況が起こったかといいますと、日本の防災は、基本的に、市町村防災。 これは従来の市町村防災の限界というものを、僕は示しているというふうに。
市町村の防災だから、市町村が情報を出すということだけではなくて、専門家がいる国や県ですね、こういったところが、どれだけこの市町村をサポートできるのか、的確な情報発信ということに機能できるのかということ、それをもう少し連携を深めていく必要があるというふうに思いますし、国や県のアドバイスというものが重要になってきてるんじゃないかなと思います。