そして 翌朝 太郎兵衛が♪~まあ かっぱが お金を?本所のお店の奉公人が夜のお堀端でかっぱに出くわして売上金を そっくり持っていかれたっていうんです。 かっぱに襲われたのは なんと神田 町名主の清十郎さんだったんでございますハハハハハハハ!いや~ 清十郎のまぬけっぷりたぁ天下一品だね。 岡っ引きが動き始めたちょうど その時清十郎が 堀に落ちた。 清十郎 こっちを向け。 清十郎 お前 何か腹の内に隠しているだろう。
清十郎は まさか 本当にかっぱに たぶらかされたんじゃないだろうねぇ。 お~い かっぱ! 出てこ〜い!麻之助!かっぱに 物申す!やめろ!アハハ! かっぱ~!かっぱ?おっ?やはり この堀にはかっぱがいるのでございますか?誰だ? お前は。 これは 町名主のお気楽息子じゃあありませんの?本当に まあ何だか 間の抜けたお顔。 ほれ 麻之助!えっ? おっ母さん?あっ。 麻之助!かっぱ?かっぱ?あの… 私は 確かに女かっぱを3匹 こう…。 川越で呉服太物を扱っております七国屋松兵衛と申す者でございます。
あ… どうしたんだい?ああ… 長浜屋の借金騒ぎなら今 証文を改めてるところだが。 お寿ずさんの寿ずを取って寿々之助というのはいかがですか?麻太郎より ずっとしっかり者になりそうな気が致しますが。 それにしても伊勢屋にも こんなしゃれた品があったんだね。 麻之助おじ様 こちらの伊勢屋は近所の伊勢屋ではありません。 だが ある時を境にかっぱは 突如魚以外のものに興味を示すようになる。 次に 小間物屋の大津屋の小僧小助が代金の1分2朱を失った。
女と待ち合わせでもしてるのか?こんな所でか?まずい!清十郎!おい!お前ら!てめえ 何者だ!?てめえ はめやがったな! プッ!ひぃ~! か… かっぱだ〜!ひや~っ!おい かっぱ!?ちょっと おい 大丈夫かい!?お前さん かっぱ…かっぱを見たのかい!?ああ… 歩いてた!麻之助さん!七国屋さん!わあ~っ!何でえ 何でえ! くっそ!危ない! 下がれ!立てるか? 早く!刃物なんか振り回しやがって。
そう思い 私は 商いで江戸に来る度 あの子を捜した!だから お願いしたのです!市丸を一緒に捜してほしいと。 麻之助さんのご推量どおり市丸坊ちゃんが いなくなったのは川越の置いてけ堀です。 市丸坊ちゃんが消えてもう 2年がたつのです。 よせ 七国屋!お前は どうして それをその気持ちを分かってはくれないのだ!大事な大事なたった一人の息子なのだ。 だから捜す! 今日も捜す!明日も あさっても見つかるまで 必ず!七国屋さん。 そして 5年の間持っている全ての幸せを七国屋さんに与えた。