NHKアーカイブス▽世界を制した科学者魂~ノーベル賞の舞台裏と飽くなき探求心〜

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この番組のまとめ

今日は それに携わってきた研究者たちの素顔についてこの電球のようなものが ズラ~ッと並んだものなんですけれどもこれで 極めて小さな素粒子ニュートリノの観測やさまざまな新しい発見が可能になったんです。 私の後ろにありますトンネルこの先2キロに世界最大のニュートリノ観測施設スーパーカミオカンデがあります。 その光を全ての壁面に取り付けた光電子増倍管という高感度のセンサーで感知し入ってくるニュートリノの数や方向エネルギーなどを観測するのです。

なぜ 戸塚さんに後継者というふうにお決めになったんですか?だって あの時神岡のコラボレーターの中で彼が 一番の専任で彼 頑張り屋ですからね1996年には 世界最大のニュートリノ観測装置 スーパーカミオカンデが完成します。 しかし 1998年6月岐阜県高山市で開かれたニュートリノ国際会議で戸塚さんたちの研究チームはニュートリノに質量がある証拠を捉えたと発表しました。 スーパーカミオカンデで観測できるのは電子型とミュー型。

それで 戸塚先生はですね何て言うんですかね小柴先生の出してくるアイデアを取捨選択しながらですね きっとこれは ものになるかとかそういった事を判断しながら実際に プロジェクトを推進していくそれも 戸塚先生は強いリーダーシップを持ってグイグイと実験グループを引っ張っていって戸塚先生が こういう方向でやれという感じで本当にですね我々 一からやるんですね。

自宅で過ごすようになった戸塚さんはがんとの闘いを インターネット上の日記ブログで公開し始めました。 千葉県にある戸塚洋二さんの自宅です。 戸塚さんは この部屋で自分の体の状態を克明に記録していました。 戸塚さんのブログは 病状を心配する同僚や親戚に向けた近況報告として始まりました。 ブログのタイトルは「A Few More Months」。 CT写真を比較して腫瘍サイズの時間変化をモニターし説明してくれます。

本の著者 佐々木 閑さん。 戸塚さんは 科学的な視点で仏教を語る佐々木さんに共感し交流していました。 佐々木さんと対談した時戸塚さんは「宗教とは 何か?」から始まって「仏教における宇宙観」そういうものを 私は知りたいという そういう気持ちがね対談の中に表れてたように思います。 佐々木さんのもとにはこの時の戸塚さんの肉声が残されていました。 ブログには佐々木さんとの対話を通して学び取った事がつづられています。

がんの周辺に出来たむくみが原因で一時的に 意識が混乱していたと考えられます。 2度目の20分治療は数の誤差3分で終了。 考えても無意味な事はよく分かっているので今後 この幻覚が膨らんで理性的頭脳をあらゆるものを科学の目で見つめ理解しようとしてきた戸塚さん。 戸塚さんのがんに有効な治療法はほとんど残されていませんでした。 絶望的な状況の中でも変わらず ブログを書き続けていた戸塚さんのもとに時折 がん患者からのメールが届くようになりました。 戸塚さんは 数日考えブログを通して 返事を書きました。

「体温36.9度 血中酸素濃度90飲み物も満足に 喉を通らない状況で戸塚さんは家族に伝えます。 カウントダウン お願いします。 はい カウントダウン。 自宅の庭の片隅に戸塚さんが亡くなる直前に植えたヒメシャラの苗木が育っています。 実験物理屋の魂っていうんですかね。 本当に… 実験物理屋というのはデータを解析し データを素直に見て正確な結果を それも定量的な結果を引き出す。 それが 実験物理屋の使命なんですけれどもそれを 自分の体を使っても実験したようなそんな先生ですね。