このアサド政権と反政府勢力の内戦に突入していきます。 その和平協議なんですが、アサド政権と反政府勢力の間で行われています。 去年、反政府勢力やISが首都ダマスカス近郊まで近づいたため、アサド大統領はロシアに助けを求めました。 ロシアはテロとの戦いのために空爆をすると言いながら、ISだけでなく反政府勢力も標的にしているんです。 これに対してアメリカやヨーロッパ諸国が反政府勢力への空爆はやめるよう求めているんですが、ロシアは空爆を続けているということです。
反政府勢力は、北部のアレッポを支配してここを足がかりに南に向かって戦い、アサド政権に圧力をかけたがっているんです。 もちろんこの前提はアサド政権と反政府勢力の支配地域が五分五分で均衡が取れている場合です。 ところが今やロシアの空爆の支援によってアサド政権が有利になりまして、アレッポを取り戻すということになりますと支配地域が7対3、もしくは8対2になることも考えられます。 しかし仮にアサド政権がアレッポを奪還すれば、ロシアの空爆が終わって一時停戦が実現する可能性が高まります。
トルコ政府は国境を越えてシリア側に避難民キャンプを設けまして現在20万人近くが暮らしています。 国内は三つどもえになっていると話しましたが、実はこの反政府勢力側を見るとこれが実は一枚岩ではないんです。 このクルド人勢力がアメリカとロシアの思惑を受けて動くことが今後、内戦の終結に向けて吉と出るか凶と出るかまだ分からないんですが重要なプレーヤーとなってきたことは確かです。 クルド人勢力はトルコとの対立関係にあります。