一体…何がいけなかったのでしょうか?そうではないのだ!では…?徳川から本多忠勝の娘を嫁にもらうようにとの話が来た。 しかし 源三郎が どうしてもと。 これ… やめるか?源三郎を お許し下され。 本多忠勝の娘 稲。 源三郎もおこうを そばに置けるのじゃ。 後陽成天皇が聚楽第を訪れた。 尾張の小さなお武家の出でいらっしゃるのに関白殿下の奥方様として見事に治めていらっしゃいます。 茶々! でかした~!でかした 茶々! アハハハハ!茶々様のご懐妊は既に知れ渡っている。 石清水八幡に安産祈願をした事が漏れたらしい。
…と申しますと?今宵 ここの裏門の白壁に落書きをした者がいる。 はしごに登って一人で松明を持ちながら落書きするのは まず無理です。 明日の朝一番で門番たちに聞いてみましょう。 ここの鍛冶屋は 刀20本から1万本の釘を作れるという。 番人たちの話では昨夜は 小半時に一度見回りであそこを通っていたそうです。 その男は 見回り中に転んで 背中を打ったらしくゆうべは早めに帰ったというのです。 休んでいる男の名は?尾藤道休。 本願寺?道休は法名だろう。
百姓に戻ったところで野良仕事は もともと苦手だ。 そもそも 門番たちが悪い!門番全て その役を免じ今すぐ 牢へつなげ。 門番皆でございますか?そうじゃ!明日の夜 ことごとく 磔にする。 殿下の事でございます。 落首の件で門番たちが責めを負わされこのままでは今宵 皆 磔にされてしまいます。 殿下を お諫め頂けませぬか?「ばかな事は やめろ!」でよろしいのでは。 そもそも 落首が書かれるのは殿下が 下々からも慕われているという事。 殿下は万民に愛されておいでです。
殿下は何と?科人が名乗り出るまで町人たちを一人ずつ くじで選んで磔にすると仰せだ。 尾藤道休が死んだそうだ。 この際 尾藤道休に罪を かぶってもらいましょう。 落首を書いたのは道休ではありません。 門番の尾藤道休という男でございました。 誰が首をはねた?道休は本願寺に身を寄せておりました。 我らが引き渡すように申し出たところ本願寺からこれが届いたという次第です。 乱心されているのは 殿下の方!あんた!いい加減にしときゃーよ!お前は出てくるな!私が出んとあんたも収まらんでしょうが。