たった一人で全てを演じきる究極の話芸 落語。 時代時代の落語家によって数多くの名作が語り継がれてまいりました。 聞き手の想像力で無限に広がる落語の世界豆腐だけか…。 電気のなかった江戸時代では冷蔵庫代わりに井戸の中に食べ物をつるして鮮度を保っていたそうです。 本当に おいしいのかな?うわ~! 臭い!目が~!♪~江戸落語「酢豆腐」を元に作られた上方の演目「ちりとてちん」。 このお酒がね灘の生一本蔵出しだってんでねあたりがいいんだ。 えっ? 何が? 『この間のお豆腐でもいいですか?』。 豆腐を…。
いえいえ グズグズ言うやつ分かってるからね。 お前と まるで反対の人間がいるんだよ。 悔しいからねああいうやつには 折があったら一度 仕返しをしてやろうかなと思っていた。 「人間から餌をもらって育つから何て言うんだろう のほほん…そうそう あのね 生活に努力の跡が見られねえんだこういうやつはね大抵 面が まぬけで」。 やった事あるかね? 台湾土産でね瓶詰 真っ赤な色をしてね名前が 確か…そう ちりとてちんってんだけど」。 向こう行くとね 粉末がある。 粉末はちょっと ものが落ちるんだ。
戸を閉めて! 高級品は 風下では食わないから向こうでは。 高級品を食う時はね目をつぶって 鼻をつまんで息を止めて一気にやるんだ。 畑仕事も 一生懸命やるんですが芝居が大好きでそれもただ見るだけじゃございません。 この久兵衛さんを座頭にそれじゃ 一座をつくってみようじゃねえかってんでねもともと 親孝行な人ですからもうお芝居なんざ手につきません。 大事な鬘 これを3つ 4つ 風呂敷へ包んで首っ玉に結わえるってえと伊予の宇和島をたちましてたったかたったかたったかたったか 徳島 目がけて。
それより 麓で人間に夜越しするなと止められた?やっぱり そうか。 どうも人間が邪魔していかねえ。 「に… 人間?あなたは 一体 たいたいたいたいどなたなんでございますか?」。 「たったったった田能久ってもんでございます」。 田能久さん 思い出したのは首っ玉へ結わえつけてきたあの芝居の鬘ですな。 いや~ これでも昔は人間を ぺろぺろ飲めたんだが近頃は すっかり正体現れちまって逃げられちまう。 もう 田能久さん 命からがらパシャパタパタパタパタ 山を下りてくる。 「あれ?お前さん 田能久さんだね」。