「演芸図鑑」のお時間です。 ご案内役の林家正蔵です。 そしてね 入船亭扇辰師匠です。 本当にね 師匠譲りの噺端正で きっぷのいい江戸っ子が出てきます。 なぜ 王女シーダとの結婚を許しては… もらえないのだ。 私は なぜ 王女と結婚を…。 なぜ 王女シーダとの結婚…。 何やってんの？明日さ 演劇のオーディションがあるんだ。 なぜ 王女シーダとの結婚を認めてはもらえないのだ。 なぜ 王女シーダとの結婚を認めてはもらえないのだ。
多分 斬られた演技したから。 斬られた演技したから 血出たの？何で 斬られてないのに血が出んの？そんな事 言ったら悲しくないのに涙って出るじゃん。 普通に木の演技すればいいだけじゃん。 何で こんなのできるんだよ！でもさ 書いてある文字読めば人間 このぐらい できるでしょ。 書いてある文字 読んだら演技できんだな？じゃあ このタバコ。 タバコに書いてある文字 これで演技してみろ。
このうわさを聞きつけたものか伊予の宇和島から興行の依頼がございました。 大勢の村人に見送られまして田能村をたちまして宇和島へ着きましてこれから芝居を打ちましたがこれがまた大評判連日の大入り。 ところが ５～６日致しますと国元から久兵衛の おっかさんの具合が悪いという手紙が届いた。 あらかたの道具は一座の者に預けましてただ 自分が大事にしている芝居で使う鬘を ２つ３つ首っ玉へ結わいつけるってえと宇和島をたちましたが途中 法華津峠 鳥坂峠２つの峠を越さなくちゃならない。
今度は 坊主の鬘をつけるってえと「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」。 今度は 石川五右衛門の百日鬘つけるってえと「グァ～ッ！」。 えっ？ ウワバミに出くわした？よく のまれなかった…うん うん うん うん狸に間違えられた？そそっかしいウワバミ…ウワバミの怖えもん 聞いた？ 一体何だ？ いいから 話し… うんタバコのヤニと柿渋。 みんな 集まってこいや！これから ウワバミ退治に行くから」。 ウワバミと聞いて大勢の人が集まってくる。
中には ひょうきんなやつがおりましてタバコのヤニと柿渋を水鉄砲の中に仕込んどいてねこれをウワバミの目へ目がけてシュッシュッ シュッシュッ。 世にも嫌いなタバコのヤニと柿渋を体じゅうに浴びせられましたんでウワバミは 「ギャ～ッ」ってえと穴へ帰っていく。 その晩は床へつきましたが真夜中時分表の戸を割れるように「おい！ 開けろ！」。 物音で駆けつけた村の者が「お～い 見ろや！あの 山田洋次監督の映画では義理のおとうさん役で一応 てれながらも本音を ぶつけさして頂きました。