北朝鮮のミサイルを長年研究し韓国国防省の政策諮問委員を務めるヤン・ウク氏です。 火星12型だけでなくさまざまな種類の弾道ミサイルを発射する北朝鮮。 日本の上空を通過させた、この今回のミサイル発射ですけれども、これで北朝鮮を巡る脅威、危機、今、どのような段階にさしかかったと考えればいいでしょうか。
やっぱり北朝鮮は、なんとかアメリカに、2国間で対話をできるステータスを維持して、自国が核兵器国であるということをアメリカに認めさせたいと、この一点に変わりはないと思うんですが、アメリカはそれはできない話ということなんで、対話といいながら、はっきり申し上げると、お互いの条件が全然整わない、アメリカから見れば、北朝鮮が無条件で、事態が少しずつ緊張感を高めつつあるということなんではないかと思います。
軍事的な手段というのがないくまでも解決の手段として、対話のための手段と考えてますが、だからといって軍事力を使わないということになれば、これまで行ってきた制裁の効果を検証し、北朝鮮に核・ミサイル開発を断念させるには、制裁ははるかに遅れていると、厳しく指摘しています。 アメリカのシンクタンクの調査ではこの4年、北朝鮮と取り引きをしてきた中国企業はのべ5233社。 北朝鮮からの石炭を輸入したり軍事目的に転用できる品目を関連会社が輸出したとアメリカは見ています。