今日よりは万千代と名乗るがよい。 家康から井伊を名乗る事を許され出世の一歩を踏み出した虎松 改め 万千代であったが…。 井伊万千代今日から草履番を申しつける。 それが いきなり かような事になってしまったのです!寝込みも致しましょう!あの…奥山も この6年松下殿に ごやっかいになっておるわけでして。 万千代で。 松下より 井伊万千代の件で訴えが来ております。 お話ではきつい役目を申しつけたは井伊から松下に戻すためでございましたな。
ここは ひとつおとわ様から はっきりと井伊を名乗る事は ほかならぬ井伊にとり迷惑だから やめよと虎松をいさめてもらえませぬか?浜松へ?虎松をいさめに行ってまいります。 さような事を行う者の事を当節では 当主と呼ぶのか!では 何故あの日 おりられたのじゃ!騒がしい!何をしておる!殿!井伊殿。 回想井伊の再興を!徳川様! 徳川様!こたびの事井伊の生き残りと致しましては松下に顔向けできぬ上に井伊谷に住む上でもやりにくい事 この上なく…。 井伊家を再興せぬという事で中野や新野を召し抱えてもろうております。
虎松はできれば 常慶叔父上のように城勤めをし徳川家中の しかるべき方に烏帽子親をお願いしたいと考えております。 え?これをなしえれば俺は 日の本一の草履番となれるのじゃ!徳川の殿も井伊でとの思いも お強いようであまり しつこく食い下がるのは松下にとってもよくないかもしれませぬ。 何を言うておられるのです?かような勝手殿が引き受けるいわれは毛頭ございませぬ!なれど そなた 井伊家の再興がそなたはまごうかたなき虎松の母じゃしたとえ かりそめでもわしは 虎松の父じゃった。