北斎“宇宙”を描く

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この番組のまとめ

「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。 「神奈川沖浪裏」。 東洋も西洋も あらゆる画法を探究し続けた北斎が技の全てを注ぎ込んだ 渾身の作。 北斎の「神奈川沖浪裏」に魅了され地元 平塚で 同じ構図に挑み続けているのですが…。 5000分の1秒という瞬間を捉える北斎の驚異的な目。 これ 北斎のデッサンの捉え方が北斎が描いた絵の教科書「略画早指南」。 更に 北斎は同じ形をつなぎ合わせる事で「神奈川沖浪裏」の中にある特殊な効果を生み出していたのです。 幾何学が専門の世界的数学者 秋山 仁さん。

落款に 北斎辰政とあります。 栃木県日光三名瀑の一つ…岩肌を縦横無尽に走る水。 「これぞ 北斎!」という表現に たどりつきます。 その足跡をたどって訪ねたのは…北アルプスを望む 信州の小布施。 北斎が滞在した場所が今も残されていました。 ここは小布施の豪商 高井鴻山が北斎を招いた屋敷です。 取締りが厳しい江戸から離れて北斎は 伸び伸びと好きな絵を描いて過ごしていたんでしょうね。 特に…なんとか この苦境から逃れたいと小布施の人々は北斎に あるものを作ってほしいと依頼します。

そもそも 色は 反射した光が私たちの目に届いて北斎の「濤図」はまるで この原理を知っていたかのように奥から 濃い青 次に水色の波胡粉とは カキやハマグリなどの貝殻を砕いて作った白色の顔料です。 この胡粉を緑青の上から塗り重ねる事で画面手前から光を当てているような効果を生み出しています。 波頭をクローズアップしてみると北斎の徹底した創意工夫が見えてきました。