そしてもう一方、中東問題に詳しい高橋さんですけれども、このトランプ大統領の宣言に対して、国連総会では日本を含め、問題は難しいから、話し合いに委ねようと言って、国際管理地区とされてきたわけですけれど、それを今、イスラエルの首都と認めるということで、そういう意味では、国内政治の合理性で、国際政治のコンセンサスを壊してしまったという衝撃は強いですよね。 首都宣言を後押ししたペンス副大統領も敬けんな福音派です。
トランプ大統領の首都宣言を、一方のパレスチナはどう受け止めているんでしょうか。 パレスチナはこれまで、インティファーダと呼ばれる抵抗運動でイスラエルの占領政策の問題点を国際社会に訴えてきましたが、今回は少し様子が違うようなんです。 今週、ペンス副大統領がエルサレムを訪問したのに合わせて、パレスチナを取材しました。 トランプ大統領の首都認定の宣言の直後1000人以上が参加した抗議行動の現場となりました。 この状況に追い打ちをかけるようにトランプ大統領はパレスチナへの圧力を強めています。
マスリーさんたちは、再びイスラエル軍のいる監視塔の前で大規模なデモを計画してきましたがパレスチナ全体でも大きなデモは起きませんでした。 トランプ大統領の宣言でアラブ諸国の中でも孤立を深め行き詰まりを見せているパレスチナの抗議行動。 隣国のエジプトは、7年前のアラブの春に端を発する混乱によって、また、シリアは長引く内戦によって、パレスチナを支援する余裕がなくなっています。