ふだんは聞いて楽しむ落語の演目を噺に合わせてあえて映像化致しました。 お正月とか 結構「百人一首」やったんだけどね。 「百人一首」は 随分昔からあったそうですが庶民が楽しめるカルタとして広まったのは江戸時代からなんだそうです。 落語の数ある演目の中でもこの「百人一首」が題材となったお噺もあるそうで…。 「あっ それはねまあ 笑っちゃいけねえんでござんすがね若旦那の病ってのはこれ 恋煩いなんで」。
そう言ったらもう 若旦那 喜んでましたんでね。 「いや どうなるって若旦那ですか? さあどうなるって アレですかねまあ このままだとお医者さんが言うとおり それ10日もつか もたねえかだっていうんでしょ。 この歌をね いいかい?なるべく 人が大勢集まるところ床屋だの お湯屋だのに行ってワッて大きな声で読み上げるんだ。 その歌崇徳院様のお歌じゃございませんか。 いや 実は どういう訳かうちの娘が 近頃それ 夢中でございましてね」。
これだけ江戸中でもってたった一人若旦那 見つけてこいたってそりゃ無茶な話だよ。 だから みんなでもって一生懸命 探してんだが どうにもやっぱり見つからねえね」。 何が? うん おめえんところの若旦那が? ほう! 恋煩い?うん。 何? 清水様? おう!『瀬をはやみ岩にせかるる 瀧川の』。 そしたら なんとそのおばあさんがこのチケット くれたんです!ふ~ん おばあさんがロックバンドのチケットをね。 ♪~五代目 古今亭志ん生も得意とした一席。 渡辺 哲演じる信心深く 殺生を嫌うご隠居。
じゃあ お言葉に従いまして行ってみましょうか」なんてんで大変に素直なご隠居さんと見えまして道行かなんかを着まして杖をつきながら トコトコ トコトコ。 まあ 普通の方でしたらば扇子やなんかでもって「おい 邪魔だな」なんて言いながら扇ぎながら通るんですけれどもまあ 殺生の嫌いなご隠居さんでございますからわざわざ この蚊柱へ 腕をがっと突っ込みますというと「さあ 好きなだけ吸いなさい」なんてね自分の血を分け与えようという方でございますが。