国際部アメリカ担当石井勇作デスクです。 キング牧師は1950年代から60年代にかけてアメリカで人種差別の撤廃を求めた大きな特徴です。 この一節というのは公民権運動が盛り上がりを見せる中1963年の8月、ワシントン大行進という全米から25万人が集まったといわれる大規模なデモに合わせて行われた演説の中のものなんです。 キング牧師、亡くなってから50年ですが、今アメリカ社会はどうなんだと。 キング牧師が主導した公民権運動の目標の達成について聞きました。
南部の州、これらの州で州の法律といいますが州の中で有効な法律という形で白人による黒人の人種分離が進められました。 ホワイトと書いてあってこちらは白人用、こちらはカラーと書いてあって有色人種、黒人用です。 差別意識というのが強く残っていた当時の南部では白人と黒人というのは分けるのはむしろ当たり前だという考え方だったんです。 学校や病院など公共の施設も白人用と黒人用に分けられていました。
この演説は大きな反響を呼びその後、キング牧師たちの連邦政府に対する働きかけもあってアメリカでは人種差別を撤廃する動きが続いて1964年には人種差別を禁じた公民権法というものが制定されました。 さっきの白人至上主義者の人たちのような極端な人たちもそうですしアファーマティブ・アクションによって黒人を優遇することで本来は多数派であるはずの自分たち白人が割を食っている、損をしているんじゃないかと感じて違和感を感じたり、反抗する人たちが出てきたんです。
トランプ大統領自身が白人至上主義を擁護するかのような発言までして波紋が広がりまして社会の分断は深まっていると言わざるをえない後を絶ちません。 先月カリフォルニア州で丸腰の黒人の男性が警察官に20発も拳銃で撃たれて亡くなったといったこともありました。 こうしたことの根底にあるのは黒人への差別意識がどこかにあるんだろうとキング牧師の息子さんですが黒人への差別や暴力についても語っているんです。