驚異のテクノロジー生物工場、その最前線に迫ります。 また、微生物である大腸菌も生物工場になるんです。 この遺伝子に、樹脂を作る特殊な菌の遺伝子を組み込むと…なんと大腸菌がプラスチックを作り出すようになるんです。 生物工場の技術でその成分を含む米を作れば毎日の食事がそのまま予防につながると考えたのです。 まず稲の遺伝子にスギの細胞から取った花粉成分を作る遺伝子を組み込みます。 酵母の遺伝子にリンゴなどが持つ精油成分を作る遺伝子を組み込みます。
やはりものを作るときというのは、原料をまず、それとどういうふうにそれを作っていくか、そういうところが重要になるんですけれども、その中で要は、原料も生物、こちらの変換をする、何かものを作るところも生物という、こういうようなところで、基本的に石油を使わなくてものを作る、それかもしくはエネルギーを使わずにものを作ると、そういうことが可能になるわけで、非常に画期的な技術だと思います。
なぜなら生物工場が作り出す物質はその生物が本来作ることのできる分子量によって大きく左右されるからです。 生物工場として作りだせるのは…タイヤの素材やインスリン痛風の薬など、これまでのところ分子量の小さいものにとどまっています。 その結果…分子量が大きい物質を大量に作ることのできるカイコは最強の生物工場ともいわれるのです。