そりゃ どこだい?醤油問屋の老舗 広国屋です。 広国屋といやあ 大店じゃないか!で どんな仕事だい?主人を手伝って 帳簿を見てくれる者が欲しいそうですよ。 働きぶりに応じて1~2分 上乗せだい! どうだ?2両?この景気のいいご時世に天下の広国屋もケチな事しやがるなあ。 実は お給金は広国屋さんではなくご本家から手伝いに来られている方が自腹で お支払いになるんです。
明樽の売り買いも 広国屋にとって大切な商いなんです。 この蔵は 文化3年の丙寅の大火事にも耐えて広国屋のお醤油とお酢を守ったのだそうです。 私は 勘七郎兄さんと呼んでよく一緒に遊んだものです。 伊右衛門さんが頼りになる方なので広国屋が成り立っている事も分かっています。 けど… 勘七郎さんは伊右衛門さんに任せっきりで。 主人である勘七郎さんが動かなければどうにもならないのではないのですか?こちらは 美早様の親戚筋の唐木市兵衛様。 こちらは北町奉行所 定町廻同心の吉岡又三郎様でございます。
売倍方とは どういう仕事をする人たちなんですか?大店や お大名屋敷の賄い方から注文をもらって頼りになる人ですよ。 売倍方の商いが増えたのも伊右衛門さんが取りしきるようになってからですし…。 旦那様と頭取さんが一緒にいるとどっちが旦那様だか分からないくらいで。 勝負!サブロクの半!平次さん。 あっ 唐木様 先ほどは…。 唐木様は仕官がお望みでしたよね。 唐木様が稼ぎたいとおっしゃっていると平次から聞いたもので。