今回 日本陸軍の上層部が敗北の舞台裏を赤裸々に語った150時間に及ぶ音声記録が新たに見つかりました。 今回 NHKは特別な許可を得て日本とモンゴルの専門家と共にノモンハンに入りました。 ノモンハン事件を引き起こした軍の上層部に対する憤りをノモンハンでの未曽有の敗北を日本陸軍の上層部はどう受け止めていたのか。 満州国の防衛を担いノモンハン事件を主導した関東軍の参謀ら 8人。 当事者たちの貴重な証言から見えてきたのは日本陸軍の極めて曖昧な意思決定でした。
ノモンハン事件のひとつきほど前満ソ国境紛争処理要綱を示した 。 本来 国境を越える軍事行動には参謀本部を通じて天皇の裁可を得る必要がある。 ノモンハンの越境爆撃を承認した植田司令官は以前も 少佐と上司 部下の関係でした。 参謀本部 稲田作戦課長の証言です。 しかし 稲田作戦課長は別の人物に責任をとらせる事で陸軍の人事権を持つ…しかし またしても 陸軍内の濃密な人間関係が壁となる。 今回 発見した映像にはソビエト軍の大輸送作戦の様子が映し出されていました。 ソビエト駐在武官の土居明夫大佐。
ソビエトの周到な準備を知らないまま歩兵中心の部隊で地上戦に臨んだ日本軍。 日本軍は総崩れとなり現地軍のトップ小松原道太郎中将も全軍に 撤退を指示しました。 その矛先を向けられた一人がフイ高地で奮戦した井置中佐でした。 そして 現場のトップとして全軍に撤退を指示した小松原中将。 関東軍は 井置中佐を軍法会議にかける事さえなくひそかに自決を促していたのです。 自決の直前 井置中佐は家族に手紙をしたためていました。 井置中佐の自決の経緯を知る小松原中将。