ドラマ10 昭和元禄落語心中(3)「迷路」

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この番組のまとめ

アタシたちは共に稽古し 苦楽を共にして前座修業に明け暮れましたこれ以上 差がついちまうのは嫌だ。 食うものも着るものもなんにもねえ時だからこそ舌三寸の落語の腕の見せどころ!俺たちの時代が もう来てんだよ!ちょっと来て。 おめさんも 一丁 どっかから名前もらってみちゃどうだい?アタシは 一生 菊比古でいいよ。 貧乏暮らしは 心底こたえたけれど落語をやめたいとはちぃとも思いませんでした早いとこ乱回し。

明治生まれの 神様みたいなお師匠方がまだまだ ご健勝でそんな人たちとこうして軽口をたたき合うだけでもそれは幸せな楽屋でした厳しい世界ではありましたがこの場所に居て落語家であり続けるためでしたらなんだって堪えられたのです。 満州慰問で ますます腕を上げた初太郎は若手の中では一番の注目株になっておりました。 「金!? ああ… 頂きます 頂きます!初太郎に 迷いは 全くなかった…すごい拍手だね。 初太郎との差は 誰が見ても歴然でした「生まれた子供にこういうふうに育ってもらいたい。

自分の落語?お前は まだ 「自分の落語」ってのを見つけてねえんだ。 真面目!真面目の何が いけないんです?こないだ 寄席で あなたの落語 聴いたの。 芝居やってみねえか?芝居?二ツ目 かき集めて 噺家の芝居 鹿芝居。 初!初じゃねえか! 生きてたのか…!師匠! 師匠!初!物乞いをして生き延びてた俺が大連で師匠と再会した時みよ吉に?四隅を気にして。 今日は 大勢 連れて来てくれて 鹿芝居のテケツも だいぶ はけた。 このころのアタシは 何事も「初太郎」という物差しを通してでしか見られなくなっておりました。

ねえ 明日は何やるの?弁天小僧…。 お嬢様! お嬢様!これ 四十八浜松屋というのは どこじゃぞいのぉ。 待ってました!名さへ由縁の弁天小僧菊之助とは…俺の~こと〜だ!日本一!菊比古!大成功だ! 聞いたか あの拍手!おめえは すげぇよ!やって良かったなぁ!写真機 借りられました。 お前 兄弟子の言うこたぁちゃんと聞けよ。 誰が兄弟子だい。 弟子入りは アタシの方が先なんだよ。 兵隊さんに落語を聞かせてやると心底 喜んでくれてさ。