明治２年 私 西郷菊次郎は生まれ育った奄美大島から鹿児島の西郷家に引き取られました。 天子様におかれ…。 岩倉様 こんありさまでは天子様のお力になるこつなどこいは いかん。 一つ考えがあるんじゃが…天子様の軍を作ったら どげんじゃ？天子様をお守りする名目で各藩から精兵を集める。 天子様のために働いて天子様から食いぶちを頂けるっちゅうこっでごわすか？食いぶちち そげん言い方があるか。 天子様をお守りすっとが御親兵。
天子様が 国父様を頼りにしておるのはまことでございもす。 あ？私は もう島津家ではなく天子様にお仕えしている身でございます。 お前… そいが お前の本性か？国父様にも新政府の席を設けてお待ちしているのでございます。 後藤さん！ 横須賀行ったとですか？人んち来てまで 何ばしようと？うん？ フランス民法の翻訳が上がったったい。 発足から間もない明治新政府はさまざまな課題を抱えこいは すごか。 大久保君 取り潰しの重要さはみんな よう知っとる。
政府内では いよいよ廃藩置県の議論が熟するはずでしたが…なぜ断行しないのだ！？ 御親兵がそろった今が その時ではないか！急いで 事を起こしたら必ず戦になると何べんも言うろうが！そのための御親兵にございましょう！天子様の軍に 容易には刃向かえない。 木戸さん！兵はおっだけで銭がかかるばってん戦になれば また更にかかっと！今以上に銭が出ていけば戦に勝つどころか政府が維持できんたい。 御親兵の大半が摩やなのさかいへそ曲げて帰られたら えらいこっちゃ。
あんたらが いっぺんに辞めたらあんた ええ？諸藩よりも政府が潰れるわ！君は 私をだましたんか？大久保！ お前 もしかして西郷と仲たがいしたん違うんか？いや～ 御親兵たちの調練を見に行っちょったもんで遅くなってしまいもした。 西郷隆盛がいるんだ！御親兵とて同じじゃ！もう一度 みんなが一つになって存分に話し合いもんそ。 そして 諸藩の知藩事留守居役たちが急きょ集められ藩の解体と かつての藩主の解任廃藩置県が断行されたのでした。 こいが 新しか国か？西郷が編制した御親兵 後の近衛兵が度々 演習を行った地です。