13の地下鉄路線ショッピング街電気・ガス・通信などのライフライン。 地下開発の最大の武器となったのはシールドマシン。 地下開発の黎明期から工事は豆腐の中にトンネルを掘ると例えられてきた。 今や地下鉄路線は 13に増え一日1,000万人が利用するという東京の大動脈に成長した。 広さではカナダ・トロントの地下が最大だが集積度で言えば 東京の地下空間は世界一である。 軟弱地盤を克服してきた地下開発技術が私たちの足元にもう一つの世界を築き上げてきたのだ。
丸の内の地下は地下通路 地下鉄が ひしめき合い既に過密状態である。 トンネルの起点となる場所の地下4メートルには 既に地下通路がある。 地下鉄有楽町線である。 シールドマシンは 地下20メートルから次第に 30メートルまで下がり地下鉄の下を ギリギリにかわしたあと再び上昇するよう 掘り進む。 トンネルと地下鉄の間は僅か1.6メートル。 シールドマシンは地下鉄の真下最も難しい地点にさしかかろうとしていた。 シールドマシンの真上にある地下鉄有楽町線では線路への影響がないか直ちに確認が行われた。
日本のシールドマシン技術の進化は空前のスケールの工事を可能としてきた。 地下に放置されたシールドマシンが一斉に目を覚まし東京の地下を勝手に掘り始める。 今 東京で286番目となる新しい地下鉄の駅が作られようとしている。 100人を超える地下工事のスペシャリストたちが集結をしている。 ようやく地下鉄トンネルの周りの土を取り除き工事はホーム空間の建設段階に入った。 壁の裏側は 地下鉄の線路である。 強引に壊すと 裏側の壁まで崩れ地下鉄の運行を止める危険があった。