大量生産 大量消費という文明の在り方を前例のない規模で変えなければ揺りかごから墓場までプラスチックとともに生きる私たち。 ボイヤンたちの計画は全長600メートルにもなる巨大なパイプ状の浮きを海に浮かべそれを U字型にしてプラスチックごみを囲い込み回収しようというものだ。 果たして 本当に可能なのだろうか?海のプラスチック汚染の解決を目指して世界中から集まった80人ほどのメンバーが働いている。
実は このマイクロプラスチックと呼ばれる5ミリ以下の大きさのプラスチックによる汚染が今 世界的に問題になっている。 マイクロプラスチックの生き物への影響はどれくらいあるのだろうか?懸念されているのは海の中の食物連鎖によってマイクロプラスチックを通した汚染が濃縮されることだ。 マイクロプラスチックが含まれていることを確認した。 魚や人間の中にあるマイクロプラスチックの量はまだ微量で短期間で排出されることが多いと見られている。
このカーテンで水面近くに浮かんでいるプラスチックごみを受け止める。 海面にはプラスチックが点々と浮かんでいる。 ボイヤンたちは流出の原因を探るためプラスチックごみに見立てた特殊な装置を海に浮かべることにした。 太平洋でのプラスチックごみ回収作業は中断することになった。 ボイヤンが言うように既に漂流しているものの回収だけではなくプラスチックそのものをもとから減らしていかなければ真の問題解決には つながらない。 第2部では 世界中で始まった脱プラスチックをめぐるビジネスの最前線を追う。
コーヒーチェーン世界最大手のスターバックスは来年までにプラスチック製ストローを廃止することを決定。 ファストファッション大手のH&Mは日本の全店舗でプラスチック製レジ袋を紙製の袋に切り替え始めた。 目指すのはプラスチックなどの資源を生産 消費し廃棄する一方通行の使い捨て経済から資源を循環して何度でも利用する生み出される…ごみを資源に変える夢のテクノロジーをいち早く開発できれば世界に先駆け プラスチック規制を強化してきた国 フランス。
アメリカ化学工業協会は禁止の撤回を実現するためニューヨーク市に対し発泡プラスチックの回収リサイクルの実験を共同で行うことを提案した。 だがニューヨーク市が出した結論は発泡プラスチックのリサイクルは経済的に成り立たないというものだった。 フランスがプラスチック規制を強めているのも実は 循環経済への転換がビジネスチャンスだと考えているからだ。 パリ市と大手民間企業の出資で運営されている…食品廃棄物を エネルギーと肥料に変える技術を開発中の会社やプラスチックリサイクルの企業だ。
一方ケミカルリサイクルは化学的に分子の状態にまで分解する。 この場合石油から作られたものと同じ品質の樹脂を作れるので劣化せず 理論的には半永久的にリサイクルできるのだ。 日本では 1995年に容器包装リサイクル法が制定されだが 長年 プラスチック問題に取り組んできた東京農工大学の高田教授は日本独特の課題を指摘する。 1年間に ペットボトル10億本以上のリサイクルが行える体制を整えようとしている。