NHKスペシャル選「東京ブラックホールⅡ 破壊と創造の1964年」

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この番組のまとめ

敗戦直後見渡す限りの焼け跡だった東京。 その年東京ではオリンピックが開催され普及 間もないテレビに人々は かじりついた。 今も続く東京一極集中も加速した。 東京大改造は日本中に 富のにおいを振りまき出稼ぎ 集団就職地方から東京への人口流入が急激に進んだ。 オリンピック関連事業のために国家予算のにあたる1兆円がつぎ込まれた。 最新の映像技術によって55年前の東京に 現代の若者が迷い込み2019年 春。

「東京オリンピックに参加する選手は日本での輸血を拒否する」。 その後も日本はオリンピックの準備に邁進した。 建設業界の受注額はオリンピック関連工事の始まった5年間で総額5兆円を超えた。 都庁 建設省 道路公団の役人が政治家や業者と結託し 利権に群がった。 病院も深刻だついに 自衛隊の給水車がやって来た政府は人々の生活の向上を後回しにしてオリンピックだけに金をかけていると批判が集まっていた。 「オリンピックに費用をかけるくらいなら今の日本でしなければならないことはほかに たくさんあるはずだ」。

みんな 東京の息苦しさのはけ口を求めているようだったオリンピック前後の東京の裏社会を目撃した。 オリンピックに無関心だった人たちもテレビにかじりついていた。 しかし 核戦争の恐怖もオリンピックの熱狂を消し去ることはできなかった。 そもそも 女子バレーはオリンピックの競技ではなかったからである。 オリンピックの熱狂は噴き出し始めた高度成長の矛盾を封じ込めた。 東京オリンピックは 日本の復興と誇りを世界に示した 成功体験として人々の記憶に刻まれることとなった。