白熱教室海外版 ハリウッド白熱教室 第2回「ビジュアルデザイン」

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5つの切り口から名作映画に潜む テクニックを読み解いていきます。 ハリウッド映画の「光」と「色」のテクニックに迫ります。 「ビジュアルデザイン」とは 何だろうか?それは 実にいろいろな要素を含んでいる。 いずれの作品も ビジュアルデザインがとても 効果的に使われている。 映画の ビジュアルデザインにおける重要な要素をこの言葉から学ぶ事ができるからだ。 「フォトス・グラファイン」 これが「撮影」という言葉の語源だが誰か 意味を知ってる人はいるかい?仕込みじゃないよね?違います。

2つ目は「フィルライト」と呼ばれる。 もちろん フィルライトも使うのでディテールは 失われない。 では 逆光を 絵画に用いて立体的に表現した照明が 下から上に向けて当たっているとしよう。 照明の大半が 真正面から彼女の顔に当たると どうなる?彼女の正面から強い光を当てると どう見える?ぼやけます。 照明の強さや コントラストの度合いという事だ。 例えば キーライトを強くしてフィルライトは 全く使わないとする。 すると 画面に強いコントラストが生まれ光と影が くっきり分かれる。

あのシーンでフィルライトが 使われていない事に気付いたかな?彼の顔は どうなってた?顔の半分が 影になってました。 その意図は?彼女と一緒の時は顔が 全部 見えていたのにそのあとは 彼の顔の半分にしか照明を当てていない。 では 影が 最初に印象的に登場したのは どこ?カフェーの外で彼女と夫に ライトが当たって…。 色を使う時はなるべく「コントラスト・対比」を作り出すべきだ。 監督もカメラマンも 画面上で対立や衝突が生まれる度に観客の目が そちらに向く事を知っている。

そうだろ?それに比べると… ちょっとこれ 脱いでくれるかな?こちらの 白と青の間には大きな コントラストがある。 多少のコントラストは ある。 コントラストが ないからだ。 私の服が 一番 強いだろう?彼女たちにも コントラストはあるがそれを打ち負かすぐらいに私の服の色は 強いだろう?とにかく ポイントは コントラストだ。 実は 私の学位論文のテーマは「ビンセント・ミネリとミュージカル映画について」で私が 最初に書いた本も彼についてだ。

すごいだろ?これが ビジュアルデザインというものだ。 ビジュアルデザインには もう一つ登場人物の世界を形づくるという役割もある。 でも この映画を見る事で当時の人たちが どんな家に暮らしどんなふうだったのかリビングルームで 2人の姉妹先ほどの ジュディ・ガーランドともう一人は ルシル・ブレマーが演じる姉 ローズが登場し姉妹が 同時に 目にするあるものに 注目してほしい。 「カサブランカ」は 白黒映画だ。

どちらが より本物に忠実でリアルに 感覚に訴えかけ白黒映画を選んだ方が いいように聞こえるんですが。 他には?白黒映画の方が 想像を膨らませながら見られるのでカラーで 実際に見るよりもより本物に近く感じられそうです。 白黒映画の方がカラー映画よりも 本物に近く感覚に訴えかけると思う人は?手を挙げて。 「チャイナタウン」は 本来は白黒の方が ふさわしい映画だ。 色を トーンダウンさせチャイナタウンのような 暗い雰囲気の映画にも はまるようにした。