NHK短歌「題“笑う”/時の断面―あの日、あの時、あの一首」

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カンヌ国際映画祭の コンペティション部門で作品「そして父になる」が審査員賞を受賞されました。 どういう ご縁のご親交なんですか?僕が 一方的に「もうすぐ夏至だ」という本を読ませて頂いてその感想を 新聞で書いたり本の番組で 紹介させて頂いたりした事が縁で お手紙を頂き京都で何度かごはんを ご一緒しました。 本当に うれしかったんですけどそれで お会いして話したら全然 飾らない人で僕は もう映画を何度も見ていたんでお会いできるのはうれしかったんですけどねとても楽しい時間を過ごしました。

もっと おおらかに楽しい歌が多いかと思ってたんですけど意外と 亡くなったとかですねこれは 「満中陰」というのは四十九日の事ですよね。 その歌が多くてちょっと意外に思いましたけど亡くなって 満中陰まで本当に笑う事ができなくなった笑う事が 少なくなったのよと人が言ったと。 送り帰すところまでは元気だったんだけど子供たちが居なくなってしまうと部屋が ガランと広くてその茫漠とした孤独感というかそんな感じがある歌ですよね。

この歌は 宮 柊二さんという非常に高名な歌人ですが宮さんは亡くなりましたけれども働いてる時はもちろん 本名で働いておられた。 これは いかにも退職の ある種のわびしさと解放されて これから歌人 宮 柊二として生きるんだというそういう道でもあるという事である種の退職の歌としては典型的でもあるし非常に いい歌だと思いますね。