「嵐」という作品があって その中に登場している人物の中にですね耳を塞いでいるようなムンクの「叫び」と同じようなポーズを取ってる登場人物たちがいます。 重要な事は 「嵐」もそうだと思うんですけど自然の風景とか そういうものとムンクは 嵐におののく人間の姿に自らの心を重ね合わせ中でも 「叫び」には強いメッセージを感じています。 ですから ムンクの この絵自体が人類とか 今の現代人に対して発せられている声の一つかもしれないと思います。
斎藤さんは 精神医学の視点からムンクの研究もされてますけど今で言えば 統合失調症と呼ばれる病気だったのではないかともう どこに重心を置いて立っていいか分からないような非常に バランスの危うい感じの構図になってると思うんですけれども心奪われてしまう事が多いんですけどもムンクは この空に どのようなノイズや狂気というものを感じたのか というのが使ってる色からも 読み解いていく事は できるんでしょうか?我々は反射的に 強い不安を感じるような効果になってると思います。
この 閉じた目の効果というのは非常に エロチックな生々しい女性像にも見えるし。 どっちともつかないすごく そういった意味では死のイメージと エロスのイメージが 本当は相反するものなんですけれどもすごい高度なレベルで融合しているというかそういう作品 そういう傑作なんじゃないかなという意味でそうですねはい。 亡くなる数年前に描かれた自画像です。 僕は 「時計とベッドの間の自画像」がとても好きな一枚で。 更に 「地獄の自画像」と見比べるととても面白いというか。