日本の話芸 落語「寝床」

戻る
【スポンサーリンク】

一回や二回は つきあうんでございますけどもね番度となってくるってぇと聴くほうがこりゃ もう 本当に 地獄のような責めでございますからね。 今日は 義太夫の会があるって分かりそうなもんだろう。 それを あんな 本当に 辛い味噌汁を こしらえるから喉にきた こっちは。 今度 義太夫の会ですか?』ってこういう 言い方 するから良くないよ 子供は。 ね?この義太夫ってぇのはねそれから 風邪 ひいてる人こういう人も良くないな~。 『ブハハホヘヘヘッ ヘヘヘッ』」。

『私たちはお呼ばれが無いという事は何か しくじりでも致しましたでしょうか?』ってそういう 嫌み 言われたんだけど今日は 一軒 漏れなく回ってくれたか?」。 「一軒漏れなく 回ってまいりました」。 何だか知らないけど2~3日前からね風邪 ひきましてねガタガタ ガタガタ 震えててええ まあ~ こうやってね熱を測りましたらね『大変な高熱だ』ってんですよ。 向こうでは『高熱だ~』つってで 私は元気づけようかと思いましてね『ご隠居。

提灯屋は どうした?」。 「提灯屋さん。 提灯屋さん 行ったら提灯だらけなんですよ」。 「そりゃ そうだろう提灯屋なんだから」。 「厚く切るってぇとあくが出ちゃってね薄く切ったら味が無いっつうてんでね牛蒡をね 私 伺ったんですよええ お豆腐屋さんに「『そういうふうな按配だから勘弁して頂きたい』ってんで今日は お越しにならないんでございますね」。

「今日は 義太夫の会があるつったらな 陣頭指揮に立って方々に 神経痛が出ましてね今 病院のほうへ行っております」。 ね?旦那様の義太夫を あぐらをかいて聴くなんて訳にいかないからってんでもってね 今病院のほうへ行っておりまして」。 「何だい? ええ?正座ができないとかそういうふうなんだったらね私の義太夫 聴けないそりゃ 分かるよ。 ええ 旦那様の義太夫は 大変ね~悲しゅうございますよ。 今日は 義太夫の会があるよ〜』っつったら『アア~ッ』」。

「何だい? 私の義太夫 聴くとお前の体にもしもの事が起こる…」。 ね? 私がね いやその~ 義太夫 聴いて聴けばいいんでしょ?」。 ええ?私の義太夫が聴きたくないからってんでみんなで そういうふうに用をこしらえたり…。 義太夫はね本を素読みにしても悲しいもんだ。 「『子供のために 親が犠牲になるのは しょうがないからみんなでもって あの義太夫を聴きましょう』ってあそこの かみさん泣き伏してるんだ。 いい番頭が たくさん いたろ?みんな義太夫で いなくなっちゃった。