100分de名著 古事記 第3回「出雲神話という謎」

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高天の原を追放された 須佐之男は出雲の地に降り立ちヤマタノヲロチを退治すると 地上に稲作文化をもたらしました。 そのスサノヲと 櫛名田比売が結婚するわけですがそこから数えると 7代目の子孫にあたる 出雲を統一する神様。 どうして その出雲というところが舞台になるお話がそんな たくさんあるんですか?いろんな考古学の発掘なんかを含めて 出雲というのは非常に 文化的に進んでいたのではないか。 そういう 「日本海文化圏」というふうな呼び方を私は してるんですけれども。

そなたの兄弟を追い払い我が娘 スセリビメを妻とし葦原の中つ国を 統べ治めてオホクニヌシとなれ」。 もう いろんな試練を与えてきてついに やっとこいつには殺されると思って逃げようと思うと最後の スサノヲのセリフは全て見越した上でこれは 一体どんな場所なんでしょうか?最初に お話ししたように垂直的な3層構造に神話世界は なっているわけですがそれとは別に もう一つこの地上世界から広がる世界があるんですね。 この中つ国は アマテラス様の御子が治めるべきである!オホクニヌシよ どう思うか。

それは 中国の歴史書には「倭国大乱」という記事が出てきて日本列島はたくさんの国があってそれが もう内乱状態になっていたというふうな記事があるので恐らく 出雲を中心とした日本海文化圏がそれを柔らかく 「国譲り」なんていうふうに説明してますけど本当は そういうものではなかったかもしれませんね。 「日本書紀」という書物があるんですがこちらは ヤマト朝廷の正史国家が作った 正式な歴史書天皇の命令によって。 だから出雲神話と呼ばれる部分は「日本書紀」にはほとんど語られていないんです。