日本の話芸 講談「蘇生奇談」

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栃木県宇都宮の在この吾平ってのは 村で評判の大喰らいの男でね。 終わったか? いや他にな 植木屋の仕事ってぇと眺めたり 考えたり手間 かかるもんだがなお前さん 仕事になるってぇと早く やってくれるから見てて 気持ちがいいんだ。 東京からな 千住名代の厚焼きの塩煎餅俺 要らねえだ。 もしも この 大きな煎餅50枚 食べたらお前に 褒美に 50銭 やる」。 「何でごぜえやすか?煎餅が 50枚 ただで食えてそれでもって 50… エッヘッ盆と正月と 一緒に来ちゃったみてえなもの。

お願いですから 助けると思って今日中に 診断書を ひとつ…」。 あれ 診断書って24時間かなんか 経たないと書いちゃいけないんでしょ?ね~? これ ばかにしてる話じゃないんですが実際に あった話なんです。 「お前ら 心配だったら鍬の頭でもって ヨイショ「私ゃね 寺男ってやすからね寺に据えなりゃ」。 「ええ~湯灌場が ゆかんべえ」ってひどい奴がありゃ あるもんだ湯灌場へ連れてきたよ。 ね?あれ 湯灌場ってぇのは仏様をね 弔う時にきれいに 体を清めるその場所ですよ 湯灌場。

ヒョイッと 見ると雲間を外れました 月の光。 ヒョイッと 見たらね さっき自分たちが埋めてきた奴。 パカッ パカッ パカッ パカッ。 パカッパカッて 足音が だんだんと近づいてくるように喋るここんところを ご注目下さいねこれね。 ね?角灯というやつですねあの ランプのやつ こいつを提げてパカッ パカッ。 ヒョイッと 見たらね犬にしちゃ 大きいんだが白いやつが ヒョイッと 出ようとした。 怒られちゃいけないからヒョイッと 垣根の中へ入った。 近づいた お巡りさんが ヒョイッ角灯を 突きつけた。

行灯の灯火 かすかな下自分の女房と 今 仲睦まじそうに枕を並べて寝ているのが「半信半疑でいるのにこういう手つきは よせ。 『姉の亭主が死んだのは池辺の旦那が 1升2合って酒飲ませたから 死んだんだからどうか お咲が 生涯食いっぱぐれのないようにしておくんなさい』って言って掛け合っておいで。 ね?お前の忌日命日菩提は きっと 弔うから後生だから 浮かんどくれ。 頓証菩提南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」。