100分de名著 ドストエフスキー“罪と罰”第3回「大地にひざまずきなさい」

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この番組のまとめ

今回 新しく登場するのはラスコーリニコフの妹ドゥーニャに言い寄る中年男性 スヴィドリガイロフです。 実は スヴィドリガイロフは妹が家庭教師をしていた家の主人なんですけれどもこのあと 物語の展開に大きな影響を与える人物なんですね。 それが スヴィドリガイロフ自身も言ってみれば愛してもいない女と牢獄のような生活を ずっと続けてきているという点で自分自身の状況と 彼の状況をこう照らし合わせてそういった言葉が出てくるのかなと思うんですけれども。

もう 超然としているというラスコーリニコフにとっては羨むべき存在でもあるという意味において2人は 対の関係にあると言っていいと思うんですよね。 もともと ラスコーリニコフぐらいの何というか青さを持ってないとこの言葉にならない。 ラスコーリニコフ的な ある意味真面目な人だった においが孤独と恐怖にさいなまれた 彼はソーニャの元を訪れます。 そして「聖書」の一節である「ラザロの復活」を帰り際 ラスコーリニコフはソーニャに告げます。

しかし それを聞いたラスコーリニコフの顔にはふてぶてしい薄笑いが浮かぶだけでした。 逆に こういった いくつもの理屈が出てきたという事は逆に ラスコーリニコフがラスコーリニコフ自身から離れて他者になりつつあるって事じゃないですか。 ちょっとだけ話 戻しますとねもともと ラスコーリニコフはこの事を 混乱しながらも告白した時に答えとして 期待してたものって「一緒に秘密を持って暮らしましょう」みたいな一番 都合のいい事は。 しかし このラスコーリニコフに対するソーニャの ひと言ってある意味で突き放してますよね。