日曜美術館「江戸の肖像画~広重“名所江戸百景”〜」

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この番組のまとめ

♪~歌川広重が 渾身の力を込めた「名所江戸百景」。 …といいますのも新年 第1回 取り上げますのは歌川広重の「名所江戸百景」です。 江戸時代はですね 富士塚から富士山が見えるというのは当たり前の事だったんですけれどもさすがに今では もう建物が遮ってしまって富士塚自体も減った事もありますがこういう光景というのは都内では もうないと思います。 有坂さんが案内してくれたのは江戸時代の姿をほぼ そのまま保ち国の文化財に指定されている富士塚です。

江戸時代から営業してきた店の9代目 吉田龍一さんです。 さあ 今日は江戸という時代の面白さを独自の 斬新な視点で捉えていらっしゃいます田中優子さんにスタジオに お越し頂きました。 早速なんですが 田中さんから見た「名所江戸百景」の面白さ魅力って 何でしょう?たくさん あるんですけどね。 江戸時代の人って時間感覚は 先へ先へという進歩とか進化とかいうふうに考えるのではなくて四季があって 循環してそしてまた 無事であれば来年が巡ってくるんですよね。

ですから 画面の手前のモチーフを思い切り拡大しておっと思わせるような構図で比較的 売れ行きとしては地味な名所絵ですけども広重は どのようにして発想したのでしょうか。 広重が 他の絵師の作品を元にして風景画を描く際に近像型を生む ユニークな手法を見る事ができます。 広重は 「名所江戸百景」でもこの独特の手法で近像型の風景を作り出しています。 ただ このまま使うわけではなくてさっきと同じように風景の中に入り込んで視座というか近像型のように布が クローズアップで捉えられその向こうに富士山が のぞいています。

これは日本橋から 向こう側にある江戸橋を見ている絵なんですね。 江戸橋って日本橋から見ると 東側なんです。 ですから江戸橋の向こうを見ると太陽が ちょうど上がっているところだという事が分かりますね。 この絵の 向かって左側に日本橋の魚河岸があるんです。 この魚屋さんは 魚河岸でまさに今 初がつおを仕入れてあまりにも速く 駆け抜けたから。 たくさんの魚屋さんが 多分この日は走り回ってるんですがこの動きが見えるんです。 ですから 季節 時間 動きが全て一枚の絵の中にあるいわば動画 3D動画です。