現代の果物は 長期保存と長距離輸送に耐えられるよう品種改良されています。 アメリカ フロリダ州で 毎年 珍しい果物の品評会が開かれています。 リチャード・キャンベルと ノリース・レデズマはアメリカ フロリダ在住の園芸研究者でこれを見て。 ホアン・アグイラーは中米 ホンジュラス農業研究財団のバナナ交配主任です。 スーパーマーケットで 一般的に買えるバナナはキャベンディッシュという品種です。 キャベンディッシュは 輸出用に栽培されている唯一の品種でバナナといえば普通は これを指します。
例えば アフリカ カメルーン産のミラクルフルーツには人間の味覚を変化させる作用があり食べたあと しばらくの間酸っぱいものが甘く感じられるようになります。 今では一般的になった マンゴーやネクタリン サクランボなどを広めたのもフェアチャイルドでした。 フェアチャイルド熱帯植物園は珍しい果物を栽培する事で品種の多様性を確保しようとしています。 リチャード・キャンベルと ノリース・レデズマはこの植物園の学芸員で600種以上のマンゴーを中心に1,000種を超える果物を育てています。
1万6,000km離れたフロリダの植物園に戻り果物の宝庫 ハワイ。 果物の生育に適していたためハワイは たちまち果物の一大産地となっていきました。 果物の楽園に住んでいながら住民の ほとんどがアメリカ本土から運ばれた高価な農産物をスーパーで買っていたのです。 ケンの友人で 映画俳優のビル・プルマンも大の果物好きでよく 一緒にフルーツハンティングに出かけます。 問題は ハワイで何トンもの果物が採れるのになぜ カリフォルニアからの輸入を続けているのかという事です。
以前は キャベンディッシュバナナは生殖が不可能だと考えられていました。 キャベンディッシュは 挿し木という技術によって栽培されてきました。 キャベンディッシュからタネを取り出すのに成功したのは ホアンだけです。 キャベンディッシュと 別の種の交配によって生み出されたとても大切な芽です。 多くの労力をかけて発芽させた芽のうちの一つがキャベンディッシュに代わる新しい品種となるかもしれません。 キャベンディッシュと同じ食感 風味香りのある 新しい品種が初めて作り出されました。