地球ドラマチック「古代ローマ コロッセオの秘密」

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この番組のまとめ

ローマの新しい円形闘技場「コロッセオ」です。 ローマ帝国の長い歴史の中でも群を抜いて巨大な建造物 コロッセオ。 古代ローマの詩人マルティアリスは コロッセオをたたえる詩を残しています。 コロッセオは 当時 各地に造られた円形闘技場の中でも最大の規模を誇り 皇帝によって政治的に利用されました。 現在とは異なり 当時 コロッセオの地下は 何もない空間でした。 現在残っている 石の柱や壁はコロッセオのお披露目より後の時代に造られたものです。

人々の支持を集めるためウェスパシアヌスは独裁政治で人々を弾圧した暴君ネロを否定し差別化を図ります。 だからこそ ウェスパシアヌスは民衆の心をつかむためにこれまでにない規模の円形闘技場の建設を決意したのです。 ウェスパシアヌスは コロッセオをローマの町の中心にあったネロの宮殿を取り壊して造る事にしました。 この 無数のアーチがコロッセオの重さを支え建物全体の均衡を保っています。 しかし アーチだけでは50mもの高さがある コロッセオを現代と同じような建築素材が使われている事に気付きます。

コロッセオの建設には 当時最先端の建築技術が集約されていました。 ウェスパシアヌスは コロッセオを通じて名君として 自分の名が記憶される事を望んでいました。 コロッセオが建設された当時ローマの財政はネロと その後の3人の皇帝たちによって破産寸前に追い込まれていました。 その碑文には 「皇帝ウェスパシアヌスは戦による戦利品を投じて新しい円形闘技場を造る」とありました。 コロッセオの建設は エルサレムの犠牲の上に実現したのです。 皇帝ウェスパシアヌスは コロッセオの完成間際に世を去りました。