マウスの細胞を酸性の液体につけると体のあらゆる組織の細胞に分化できる多能性細胞になる。 その後、論文に基づいて世界の研究者が実験してもSTAP細胞が作れない。 初期化が起きてさまざまな細胞になれる能力を手に入れた細胞を多能性細胞。 ところがSTAP細胞は弱い酸性の液に細胞をつけるだけで初期化が起きてしまうということでそんな簡単な方法で初期化できちゃうの?と世界中の研究者が当初びっくりしたんですね。
そもそも研究チームは何をどう証明してSTAP細胞を作り出したと発表したのか。 研究チームは、STAP細胞をマウスの皮膚に注入しました。 この腫瘍の中を調べたところ皮膚、筋肉、腸などSTAP細胞から分化したとみられるさまざまな組織の細胞が見つかったといいます。 これは彼らの研究の流れを図示したものなんですが細胞を酸につけてできたといわれる、STAP細胞。 そこで研究チームはですねあるホルモンを加えたりしてこのSTAP細胞を培養してみたんですね。
論文発表後すぐからSTAP細胞の再現実験を試みていたその研究者を取材しました。 酸につけるだけで初期化が起きるという発表に興味を持ちマウスの皮膚の細胞からSTAP細胞を作ってみることにしました。 というのも論文には血液細胞だけでなくさまざまな細胞からSTAP細胞ができたと書かれていたからです。 京都大学iPS細胞研究所特定准教授の八代嘉美さんです。
これらの細胞を酸につけてできたSTAP細胞のDNAを調べたらそこに、T細胞の目印TCR再構成があったと論文には書いてあるんです。 しかし、それがSTAP幹細胞に変わるときにTCRを持っているTCRの再構成をされた遺伝子を持っている細胞というのは、生存が不利になる。 さらに、おととい理化学研究所が行った会見の中で問題となったのがSTAP幹細胞ではなくてさらに、その前のSTAP細胞にも本当に、TCR再構成があったのかということなんです。