日本の話芸 落語「小間物屋政談」

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この番組のまとめ

背負い小間物の相生屋小四郎がすっかりと 支度を致しまして江戸を発ちまして箱根の山にかかりまして時刻はといいますとまぁ 今の時間で言いますと午後の2時をちょっと 回った時分一生懸命箱根の山を歩いておりますと急にお腹の具合が悪くなってきた。 いくら 昼日中といいながら箱根の山の中で「もしもし」と言うんですから亀さんじゃないんですからね「何だろう?」と思って見回してみますと向こうの木の根方に襦袢一枚でもって結わかれている男がいるんでびっくりして…。

見ると「京橋五郎兵衛町 源兵衛店で すぐに 死体を引き取りに行かなければならないんですがご案内のとおり そのころの女の人の旅というのは 大層うるさいものだったんだそうでしかたがないというので大家さんと店請の藤兵衛という人が 2人ですぐに 案内をして これを掘り出して 蓋を開けたんですがで この若狭屋という人が小四郎に 面立ちがいくらか 似ていたらしいんで「手前どもの長屋の者に違いがございません」とすぐに 手続きを致しましてまさか そのまま持って帰る訳にいきませんので火葬にして この壺を持って大家さんと店請

「私だよ 小四郎だよ」。 「まあ~ お前さん小四郎だなんて言ってますよ」。 「小四郎だなんてそういう冗談を言うと水を ぶっかけますよ」。 ドッコイショ」と小四郎が入ってきたから裸足のまんま 大家さんの所へ。 「夜遅くになんて声を出すんだよ小四郎の幽霊が出たんですよ」。 「小四郎さんの幽霊が?フフン そんな ばかな。 「小四郎だ。 「もっとも 考えてみると十万億土という 遠い所から出てきたんだから『やれやれ くたびれたドッコイショ』といって一服してるのに違いがない。