宇宙白熱教室 第1回「入門編(1)宇宙のスケールを体感する」

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この番組のまとめ

4回にわたる講義で宇宙物理学者が立ち向かう未解決の謎にまで迫っていきます。 この20年間 宇宙論には革命が起きつつある。 この講義を聞けば専門的な知識を持たない人でも科学への興味さえあれば宇宙論のフロンティアにまでたどりつけるようになる。 「宇宙 白熱教室」第1回の今日は宇宙論の入門編です。 宇宙を 「空間」「時間」「物質」の観点から捉え曖昧さなしに きちんと理解する手助けになるんだ。

宇宙全体の事柄について話す事ができるようになるからだ。 ジュネーブにある 大型の加速器は周囲が 30km近くもあって人間が作った 最も複雑な機械だ。 10kmは そういう人たちにとっては宇宙の全体像だ。 100kmでは シカゴ全体を見渡す事ができるが個々の物体の姿は消える。 注意深く見れば人間が存在している形跡を見つける事はできる。 シカゴの公園で寝ている男性からたった 7目盛りで地球全体まで やって来た。

もし 君たちが タイムトラベラーとして2時間前の地球に戻ろうとしても地球は秒速30kmで 動いているから戻った時は同じ場所に 地球はなくて君たちは宇宙空間に放り出されてすぐに死んでしまう。 木星が そういった物体を飲み込んでくれたおかげで地球への小惑星や彗星の衝突の確率が劇的に下がったんだ。 また 木星の巨大な重力の影響で太陽系に かつて存在した余計な物体が外へと はね飛ばされたから地球の周囲の物体は減った。

私たちが 「光年」というのを一つの指標として使うのは恒星間の典型的な距離が1光年だからだ。 もともと 私たち宇宙物理学者はコンピューターによる シミュレーションでさて 1,000光年になると星々の散らばり方に微妙な密度の差が見え始める。 銀河の平均的な大きさで私たちの銀河系やアンドロメダ銀河の大きさだ。 私たちの銀河系の形については間接的な証拠しかなかった。 これは 地球から私たちの銀河系を写した最初の写真だ。 銀河系の中心にある大きなブラックホールだ。

100万光年は 銀河と銀河の間の典型的な 距離のスケールだ。 局部銀河群では 全ての物体が重力によって結び付いている。 お互いの周りを回ったり近づいたりしているものもあるが最終的には1つに まとまって「銀河団」と呼ばれるものに成長する。 更に この宇宙で最も大きな結合物は「超銀河団」と呼ばれるものだ。 この辺の最も遠い銀河は恐らく 100億光年ぐらい離れている。 宇宙が誕生したのはおよそ130億年前だが青く見えるのは銀河が 100億年前はとても若かったという事だ。

このスケールを研究する事で我々が発見したのは量子力学と相対性理論両方を満たす数式を使わなければならないという事だ。 量子力学と相対性理論を同時に使った結果クォークが 陽子の中にある唯一の基本素粒子だと分かったわけだ。 それが 2012年7月4日にその存在が明らかになった「ヒッグス粒子」だ。 ヒッグス粒子は私たちの存在の全てを担っているとされているものだ。 ヒッグス粒子がなぜ存在するかは 謎だ。

ミクロの世界で働く力は電磁気力しか解明されていなかったがここ40年で やっとこの3つの力を 量子力学を使って理解できるようになった。 重力や電磁気力を感じるのはそれが長距離に達する力だからだ。 例えば 原子核のスケールでしか働かない 弱い力を伝える粒子はところが 弱い力を伝える粒子はヒッグスの影響で質量を持つようになり届く距離が短くなるんだ。 この部屋の中や 自然界で見るあらゆるものはたった2種類の基礎的な素粒子から出来ている。