日本の話芸 講談「天保水滸伝より 潮来の遊び」

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この番組のまとめ

それは一人息子の留治郎というのが道楽一つ するでなしお店の事 やっていないというと部屋の中に閉じ籠もって分厚い 難しい本ばっかり読んでるんですよ」。 まぁ 俺に考えがあるから留治郎を ここへ呼びなさい」。 「あ~ 留治郎。 小西屋 大野屋駿河屋 美濃屋といった連中はなお父っつぁんの代わりで若旦那出会いが来てなさる。 そこのね 手文庫にね30両 あるだろ? これを明日 胴巻きに入れといてやんな。

鶴屋のね 二枚目のね紅梅という花魁が俺の馴染みでね紅梅の 紅というのはね紅って書くんだよ」。 ひな鶴花魁あれは いい花魁だ」。 入り山形に二つ星 松の位の太夫職75匁の玉を売ろうという売れっ妓の花魁になる事間違いないね」。 「そう?じゃあね ひな鶴花魁はここで コチンコチンになってるこの 初めての留治郎さんに持つ事にしてあとは 向こうで相談しようじゃないか。 もう 大変なんでございますよ紅梅花魁がひな鶴 取り持ってもらいたいんだけど どうだい?」。 まあ~こちら様が ひな鶴花魁。

花魁が 『この度は どういう首尾で?』と申しましたので『おっ母さんの手文庫から 10両持ち出した』と言ったらね『あらっ そんな事 なさいますと先が続きませんのでどうぞ これはお持ち帰り下さいまし』と返して寄こしたんでございますよ。 「で お父っつぁんとこうやって 膝を突き合わせて話す暇が無かったんで お話できなかったんですけれども実はお父っつぁんに ちょうどいいちょっと 年増の花魁がいるんですけれどもね名前は 紅葉と申しましてね紅の葉っぱと書くんですけれどもね」。

飯岡助五郎の子分といいますから「もぐら」なんていう名前が付いてるぐらいで今日しも 弥蔵という格好でお腹を ポンポン 叩きながら大儲けをしたと見えましてやって参ります。 好きな留治郎を部屋に待たせましてもう 嫌々 スリッパ…あっ スリッパって 言いませんね途中からもぐらの新助の顔が見えるや芸者衆 呼んでも いいでしょ?朋輩衆 呼んでもいいでしょ?」。 いい?上にいるあの もぐらの新助親分ねこの間 ちょっとね勘定 埋めといてやったら色男になった気分でいやがるんだよ。