日本の話芸 講談「魚屋本多出世談」

戻る
【スポンサーリンク】
14:19:51▶

この番組のまとめ

♪~「鬼の藤堂 猫本多」こういう戯歌が流行りました。 で この お方は 東海道藤枝 田中の城主で 4万石本多隼人正政成という殿様でございます。 今日日も 麹町の お上屋敷でご家来を相手にお物見で 酒宴の最中。 まぁ 商いの途中あんまり 暑いものですから腰に下げておりました瓢箪の酒で これまた腰に差しておりましたわたりづけの小桶のような水飲みまぁ 口で こう 説明してもね~? どういうような形なのか「これ 金太夫。 え〜 お総菜は如何さまで? 魚屋でござい」。

「あ~ それでは 魚売人 よいか?これより 殿の御前に罷り出る事になれば頭を低くして参れ」。 尾州小牧山在 徳本寺って所にあちらこちらの村々へ手負い落ち武者が入り込んだそうでございます。 その 徳本寺って 祖父様とお種って娘のおります茅葺き屋根の 汚ねえ家に一人の 年若な侍が『手傷を負うたから傷の手当をしてくれろ。 まぁ 手当万端をしてやりますってぇとまぁ 『若え者と 小袋は油断がならねえ』ってぇのはこの事でございましょうかその晩娘と 間違いをしでかしましてね。

え~ 名前はねお琴ってぇんですが『麹町の小町』と言われた荒物屋の娘なんですがねとにかくね 小股 切れ上がったいい女ですからもう みんながね 買いたくもねえその荒物屋に行ってね箒とか ちり取り 買って終いにはね 手前の家が箒と ちり取りで 山のようになっちゃって…」。 「そいつの家が荒物屋 始めたってぇぐらいまぁ みんなで そのぐらい取りっこした女なんですが私がね 間違えて出したつりを返しに行ったらね『その気性に惚れた』ってんですよお殿様。