マツノギョウレツケムシは今 ヨーロッパの森をすさまじい勢いで食べつくしています。 スペイン南部の森はマツノギョウレツケムシの繁殖が始まった場所の一つです。 研究者たちの長年の疑問はこの小さな昆虫がどうやって標高の高い山々を越えマツノギョウレツケムシがこの山を越えるのは不可能だと思われていました。 食べる松の種類を変える事でケムシの大群は 標高2,000m以上のシエラネバダ山脈を越えました。 これを見ると マツノギョウレツケムシの食欲のすさまじさが分かるでしょう。
それと同時に 付近のまだ巣がない地域を調べマツノギョウレツケムシの生息域を明らかにしています。 収集したデータを基にマツノギョウレツケムシの巣の分布図が作成されました。 その他のデータと併せるとマツノギョウレツケムシが どこまで北上しているかが分かります。 マツノギョウレツケムシは予想以上の速さで広がっている事が確認されました。 毎年の気温やガの飛行能力松の分布などのデータをマツノギョウレツケムシの生息範囲の拡大に2つの要因が影響しています。
マツノギョウレツケムシを効果的に駆除する方法を研究しています。 注目しているのはケムシが出すフェロモンです。 細長く切った紙に ケムシの出すフェロモンを付着させました。 サナギになるのに適した場所を見つけるとマツノギョウレツケムシは潜り始めます。 マツノギョウレツケムシガはその匂いを嫌うので落葉樹を周りに植えて ガを松の木から遠ざけるのが狙いです。 データによればマツノギョウレツケムシの生息域は今後も拡大し続ける事が予想されます。